4.愛の摂理と、真実の愛の世界(霊的同胞世界)の確立
2章では、神が造られた摂理全般について見てきました。そして3章では、その中の「霊的成長に関する摂理」を取り上げました。この章では「愛に関する摂理」を学びます。人間が個的存在として誕生し、永遠に生きていく目的は霊的成長です。その霊的成長は、さまざまな摂理に基づいてなされます。霊的成長に関わる多くの摂理の中の一つが、ここで取り上げる「愛に関する摂理」、すなわち「愛の摂理」です。
スピリチュアリズムの神観の中では、「愛の神」と「摂理の神」が最も重要です。この章で扱う「愛の摂理」は、「愛の神」を別の角度から説明することになります。同時にここでは、人間にとって最も価値ある“愛”について摂理の観点から学びます。そしてスピリチュアリズムの最終目的である全人類が本物の愛によって結ばれる「霊的同胞世界の確立」が、どのようにして実現されるようになるのかについても見ていくことにします。
内容は次のようになっています。
- (1)愛は最高の摂理――愛の意義と重要性
- 1)愛は一番大切な霊的法則
- 2)愛は霊的成長のための霊的栄養素
- 3)愛は最高の霊的絆
- 4)摂理を通じて現れる神の愛
- (2)スピリチュアリズムの目的は、神の愛が支配する霊的大家族の確立
- (3)愛の世界の出発点――愛の関係成立の前提
- 1)愛する人と愛される人
- 2)愛の関係成立の前提条件
- (4)愛に関する第1の摂理――利他性の法則
- 1)利他愛の法則
- 2)忍耐と寛容性が要求される利他愛の実践
- 3)相手を選ばない愛
- 4)愛のサイクルの確立
- (5)愛に関する第2の摂理――愛のサイクル発展の法則
- (6)利他愛のさまざまな段階(レベル)
- 1)「愛の対象の範囲」によって利他愛のレベルが決定――より多くの人々への奉仕であればあるほど、多くの愛を与えたことになる
- 2)「与える内容」によって利他愛のレベルが決定――より霊的価値があるものを与えれば与えるほど、多くの愛を与えたことになる
- 3)「自己犠牲の多少」によって利他愛のレベルが決定――自己犠牲は利他愛の指標
- 4)「無私の程度」によって利他愛のレベルが決定
- (7)聖書に見る利他愛の教え(イエスの教えの真髄)
- (8)摂理と一致しない愛――利己愛(自己中心的な愛)・本能愛
- 1)本当の愛・利他愛の特徴――摂理と一致した愛の内容
- 2)ニセの愛・利己愛の特徴――摂理と一致しない愛の内容
- 3)利己愛のさまざまなレベル――利己性の度合いに応じて決定
- 4)利己愛・本能愛が招く悲劇
- 5)身近なさまざまな利己愛
- (9)家族愛の意義と、さまざまな利他愛のリハーサル
- 1)家族愛の本質と家庭の意義
- 2)家族関係は、物質次元での利他愛のリハーサル
- 3)霊的自立期と霊的発展期
- 4)摂理と一致した育児・教育――「霊性教育」について
- (10)霊的愛の拡大と、霊的同胞世界の確立
- 1)霊的愛の拡大と現実の問題
- 2)霊的同胞世界と宗教の使命
- 3)スピリチュアリズムによる霊的同胞世界の確立
- 4)全人類愛について
- (11)スピリチュアリズムによる真の世界平和の実現
- 1)戦争の根本原因は、霊的同胞意識の欠如
- 2)真の反戦・平和運動とは――心の中から「利己愛」を取り除くこと
- 3)スピリチュアリズムこそが、唯一「本物の反戦・平和運動」
- 4)世界平和の実現は、「霊的同胞意識」に基づく利他愛の実践より
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