(1)愛は最高の摂理

――愛の意義と重要性

1)愛は一番大切な霊的法則

シルバーバーチの霊訓の中に、次のような箇所があります。

(質問)「霊的法則の中でも一番大切なものといえば何でしょうか。」

(答え)「“互いに愛し合うこと”――これが最大の法則です。」

『古代霊シルバーバーチ 最後の啓示』(ハート出版)p.132

このようにシルバーバーチは、“愛”が最大の摂理であること、人間にとって最も価値あるものであることを明らかにしています。ここでシルバーバーチが言っている愛とは、「利他愛」のことです。利他愛こそ、まさに最高の神の摂理(法則)であり、霊界と宇宙を満たす神のエネルギーなのです。私たちの魂は「利他愛の実践」によって神の摂理に共鳴し、神に似ていくことになります。私たちの魂の成長は、利他愛の実践を通じてなされます。利他愛の実践は、人間次元における“神性”の出現を意味します。

シルバーバーチは「愛(利他愛)」の重要性を繰り返し強調しています。

「愛がすべての根源です。(中略)愛こそ神の摂理の遂行者です。」

『シルバーバーチの霊訓(1)』(潮文社)p.60~61

「愛は厳然として存在します。宇宙における最大の力です。大自然の法則を機能させる原動力です。愛あればこそ全宇宙が存在するのです。(中略)生命活動の原動力であり、霊の世界と物質の世界の間に横たわる障害を克服していくのも愛の力です。」

『シルバーバーチの霊訓(1)』(潮文社)p.140

「宇宙に存在を与えたのは神の愛です。宇宙が存在し続けるのも神の愛があればこそです。全宇宙を経綸し全存在を支配しているのも神の愛です。(中略)全生命の極致であり、全生命の基本であり、全生命の根源であるところの愛は、よりいっそうの表現を求めて人間の一人一人を通じて地上に流れ込みます。」

『シルバーバーチの霊訓(1)』(潮文社)p.142

「愛は全生命の根源であり、宇宙を創造した大霊すなわち神の属性であるがゆえに死滅することはありません。それはまさに生命の息吹でありエッセンスなのです。」

『シルバーバーチの霊訓(7)』(潮文社)p.85

「愛は霊性の最高の表現です。大霊から下さるものです。」

『シルバーバーチの霊訓(10)』(潮文社)p.182

2)愛は霊的成長のための霊的栄養素

神は、人間を霊的存在として創造されました。人間の魂は神の分霊であり、ミニチュアの神です。それゆえ人間は神の子供と言えます。霊的存在である人間は、永遠の霊的成長の道をたどることで少しずつ神に近づき、神と深く結ばれるようになっていきます。

さて、その「霊的成長」のためには、霊的栄養素・霊的エネルギーが必要です。肉体の成長に食べ物や飲み物といった栄養素・物質的エネルギー源が必要なように、霊的成長にとっても霊的エネルギー源が必要となります。愛はまさにそのための“霊的栄養素”なのです。霊界・宇宙の愛の根源は神に発します。「神の愛」が降下して、霊界・宇宙のすべてを満たしています。その愛のエネルギーが、すべての生命体を生かしているのです。

宇宙の大気中から神の愛のエネルギーを取り入れ、地上で具体的な愛の関係をつくることによって、人間の魂は成長するようになっています。人間の「霊的成長」は、愛の関係をつくり、愛の実践を重ねることで達成されるようになっているのです。

3)愛は最高の霊的絆

愛の本質は「霊性」

霊界では誰もが「神の愛」を直接感じ取り、それが魂と魂を結びつける絆であることを実感します。愛の本質は「霊性」であり、純粋に霊的な要素です。

したがって愛の本当の素晴らしさ・愛の臨場感は、霊の世界である霊界に行ったときに初めて知ることができるようになります。地上における愛の実感度は、霊界での感じ方と比べ影のようなものでしかありません。それほど地上世界と霊界では、愛の現実性において大きな開きがあります。

「愛の真の意義を悟るのは霊の世界へきてからです。なぜなら愛の本質は霊的なものだからです。愛は魂と魂、精神と精神とを結びつけるものです。」

『シルバーバーチの霊訓(1)』(潮文社)p.149

愛は、神と人間・人間と人間を結びつける“霊的絆”

私たちは、神の愛によって存在し生かされています。また神の愛を中心とする愛の世界をつくることによって、永遠の霊的成長の道をたどるようになります。私たち人間は、神の愛なくして存在することはできません。神の愛から離れて成長することはできません。

神は、私たち人間にとっての「霊的親」であり、私たちは神の「霊的子供」です。これが神と人間の一番本質的な関係です。その関係を結ぶものが“愛”なのです。神と人間との親子関係も、人間同士の霊的兄弟関係も、すべて愛が“霊的絆”となって成立しています。

「愛とは、魂の内奥でうごめく霊性の一部で、創造主である神とのつながりを悟った時に自然に湧き出てくる欲求のことです。」

『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』(ハート出版)p.225

「愛こそ宇宙最大の絆なのです。」

『シルバーバーチの霊訓(3)』(潮文社)p.148

4)摂理を通じて現れる神の愛

神の愛は霊界・宇宙に充満していますが、神ご自身が直接姿を現すことはありません。神は自ら造られた摂理を通じて、人間をはじめとする万物の前に現れるようになっています。神との関係は、常に摂理を介しての間接的なものなのです。

しかし、そうした間接的に人間を支配する形式・システムのために、神の愛は全人類に等しく公平に注がれるようになっています。この事実は、地上人が神に個人的な愛・自分に対する特別な愛を求めても聞き入れられることはない、ということを意味します。摂理を通じて私たちに注がれる神の愛は、常に絶対平等であり絶対公平なのです。それによって神は、万人に対する「完全な霊的親」として君臨することができるようになっています。誰ひとり特別に神から愛される人間はいない代わりに、誰ひとり見捨てられたり不公平に扱われる人間もいないのです。すべての人間が完全に平等に愛されているのです。

摂理を通じて現れる神の愛

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