(10)スピリチュアリズムによる「地球人類救済活動」

――霊的真理の普及による悲劇の追放

地球人類の力だけでは無理

地球は霊界から見ると、「霊的無知」と「物質中心主義」と「利己主義」に覆われた霊的光の届かない“暗黒の世界”です。そして地球人類は、自らつくり出した悲劇の中で苦しんでいます。永い人類の歴史の中では、霊界から救いの光(真理)が注ぎ込まれたこともありました。しかし残念なことに、そうした霊界からの救いの働きかけも悲劇を解消することはできず、やがて霊的真理は光を失ってしまいました。

霊界上層の高級霊たちは――「もはや地球人だけに任せていては悲劇をなくすことはできない」「地球人は自らの力で自分たちを救うことはできない」という判断を下すに至りました。そして霊界主導の地球人類救済プロジェクトを計画し、実行に移すことになりました。こうして地球人類史上初めての「大救済計画」が始まりました。それが今、私たちが携わっている“スピリチュアリズム”なのです。

「霊的真理」によってのみ“悲劇”は解決する

地球上の悲劇をたどっていくと、最終的に地球人類の「霊的無知」という根本原因に至ります。「霊的無知」こそが、地球上の悲劇の元凶なのです。人類はこれまで霊的真理・霊的知識を知らなかったために、人間を肉体だけの存在と考え、「物質中心主義」と「利己主義」の虜になってきました。そしてそこからすべての悲劇が発生することになりました。

したがって地球上の悲劇を根本から解決するためには、人類に「霊的真理」をもたらし、人類を霊的無知の状態から解放することが最も重要なことになります。地球人類の救済は、「霊的真理」を地上にもたらすところから出発しなければなりません。地球上に霊的真理が示されることによって、悲劇の大本が断たれることになります。それによって、これまで霊界下層に存在してきた“地縛霊・邪悪霊”の問題も解消されることになるのです。

「大切なのは、地上界のように錯覚によって惑わされることのない、霊の世界からの真理です。なぜかと言えば、あまりに多くの落伍者、精神的浮浪者のような人間が霊界へ送り込まれる一方で、一見立派そうな人間が、霊的事実についての誤った概念と偏見のために、死後に直面する生活に何一つ備えができていないというケースがあまりに多すぎる現実を見て、私たちは、いずれ誰もが訪れる永続的な実在の世界、すなわち死後の生活に備えるために、単純な真理を地上にいる間に知ってもらえば、私たちの手間も大いに省けるだろうと考えたのです。」

『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』(ハート出版)p.133~134

二度と閉じられることのない扉が開かれた

イエスを中心とする高級霊界において、地上に「霊的真理」をもたらす綿密な計画が立てられました。これまでも単発的に霊界から地上界にインスピレーションが届けられたことがありましたが、いずれもその影響は長続きしませんでした。

しかし今回の“スピリチュアリズム”の大プロジェクトは、霊界と地上界とのコミュニケーションの扉が永久に開かれることを目的として計画されました。霊界と地上界の通路が二度と閉じられることがないように、周到な準備が進められました。そして19世紀の半ばに至って、いよいよその計画が地上で具体的に実行に移されることになったのです。

「地上とのコミュニケーションの橋をかける仕事がかつてなく組織的となり、二度と地上世界がチャンネル(霊媒・霊能者)の不足から霊界と絶縁状態とならないよう、入念な計画が練られ、そして実行に移されているということです。」

『シルバーバーチの霊訓 地上人類への最高の福音』(スピリチュアリズム普及会)p.101

「(これまで)一時的にインスピレーションがあふれ出たことはありますが、長続きしていません。このたびのコミュニケーションは組織的であり、協調的であり、管理・監督が行き届いており、規律があります。一大計画の一部として行われており、その計画の推進は、皆さんの想像も及ばないほどの協調体制で行われております。背後の組織は途方もなく巨大であり、細かいところまで見事な配慮がなされております。すべてに計画性があります。そうした計画のもとに霊界の扉が開かれたのです。このたび開かれた扉は二度と閉じられることはありません。」

『シルバーバーチの霊訓 地上人類への最高の福音』(スピリチュアリズム普及会)p.103

すでに根付いている新しい世界

地球上におけるスピリチュアリズムの展開は19世紀の半ばから始まり、すでに160年以上が経ちました。その間、スピリチュアリズムは綿密な計画のもとに進められ、徐々にその影響力を拡大してきました。さまざまな心霊現象を演出して人間の意識を耕し、それと同時に霊界通信の準備を進めてきました。そして高級霊界からのメッセージが、高次の霊界通信によって伝えられるようになったのです。

『霊の書』『霊訓』『シルバーバーチの霊訓』の“三大霊訓”をはじめ他の良質な霊界通信を通じて、地球人類は貴重な「霊的真理」を知ることができるようになりました。霊界からの懸命な働きかけによって「霊的真理」という本物の霊的光が、徐々に地上に射し込むようになったのです。

シルバーバーチは――「すでにスピリチュアリズムによる霊的真理の普及は、地上に完全に根付いている」と勝利宣言を述べています。あとは時間とともに徐々に広まり、いずれ地球上に行きわたるようになると断言しています。霊界からの必死の働きかけによって、すでに「霊的真理」は地上に根を下ろし、いかなる反対勢力もこれを取り除くことはできないことが明らかにされました。この“勝利宣言”は、地球人類にとって最高の希望の到来を意味しています。

「基盤はすでにでき上がっているのです。何年も前から、その基盤づくりはこちらの世界で終わっているのです。(中略) 新しい世界はかならず実現します。」

『古代霊シルバーバーチ 不滅の真理』(ハート出版)p.127

「間違いなく言えることは、その新しい世界の種子がすでに地上界に根づいているということです。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)p.66

スピリチュアリズムの霊的真理による地上人類救済のプロセス

スピリチュアリズムによる地球人類救済のプロセスの全体を整理し図示すると、次のようになります。

スピリチュアリズムによる地球人類救済のプロセス

地球人類の悲劇の元凶である「霊的無知」は、スピリチュアリズムを通してもたらされた「霊的真理」によって克服されます。そして物質中心主義は「霊中心主義」に、利己主義は「利他主義」へと変化するようになります。その結果、これまで地球上を覆っていたさまざまな悲劇が消滅し、「霊的同胞世界」が築かれることになるのです。

とは言っても、ここで示したプロセスがただちに実現するというわけではありません。こうしたプロセスは、地上の人間一人一人に「霊的真理」が手渡され、それぞれの魂が変革することによって進展していくものだからです。地球上にスピリチュアリズムの霊的真理が普及し、それが実行に移されるようになって初めて、徐々に実現していくことになるのです。地球人類は今後、何百年という長い期間をかけて根本から変化していくことになります。ゆっくりとした“精神革命・霊的革命”が地球規模で進展し、それにともなって「霊的同胞世界」が出現するようになるのです。

一方、地上の宗教の中には“キリストの再臨”によって地上から悲劇が追放され、天国が到来すると説くものもあります。原罪の清算と死後の復活をキリストの再臨に期待し、天国建設への希望を託すのですが、そうした奇跡は絶対に起こりません。キリストの再臨による救いの真相は、イエスを中心とする“スピリチュアリズム運動”によって地上に「霊的真理」がもたらされ、地上人一人一人が自らの努力を通して自分自身を救うということです。地球人類のすべてが、霊的真理を道しるべとして「霊的成長」の道を歩むようになるということなのです。人類の救いにとって、キリストの再臨は全く必要ありません。スピリチュアリズムは、霊的真理によって地球人類の救いを実現するために、霊界を挙げて進められている人類史上初めての“大プロジェクト”なのです。

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