(1)物質世界の本質と真相を理解する方法とは

――霊界から地上世界を見て、2つの世界を比較する

地上世界と地上人の本質・真相を理解する新しい方法

物質世界は、霊界と違って誰の目にもはっきりと認識できます。霊界の存在を否定する人間は多くいますが、物質世界の存在を否定する人間はいません。そして誰もが物質世界については分かっていると思っています。ところが、「物質世界は何のために存在しているのか?」と問われると、大半の人が返答に困ってしまいます。実はそうした質問に対する答えこそが、物質世界の本質に関わる重要な内容なのです。

人類は太古から、目の前に存在する物質世界とそこに住む人間をさまざまな角度から理解しようとしてきました。人類は永い歴史を通して、物質世界や人間に関する多くの知識を獲得し、それを蓄積し、後世に伝えてきました。そうした知識は整理・体系化され、学問として確立されました。こうして物質学(物理学・化学)・生物学・医学・社会学(政治学・経済学・経営学)・歴史学といった、さまざまな学問が誕生しました。これらの学問は、地上世界と人間に対するいろいろな角度からの理解の仕方を示しています。しかし、さまざまな方向からのアプローチによって得られる知識を全部集めても、本質的理解・真相の解明に至ることはできません。

地上世界と人間の本質・真相を正しく理解するためには、これまで人類が積み上げてきた学問のトータル化とは別の方法論が必要となります。スピリチュアリズムは、そのための画期的な方法をもたらしました。地上世界と人間の本質・実相を明らかにする、これまでになかった新しい方法と視点を地球上にもたらしたのです。

霊的次元からのアプローチ

物質世界の本質・真相を理解するための画期的な方法とは、物質世界を物質次元から見るのではなく、より高い霊的次元から眺め観察するというものです。物質世界の本質的理解は、同じ物質次元からのアプローチでは不可能です。同じ次元からのアプローチでは、本質には迫れません。それは、より高い霊的次元からの包括的アプローチによって初めて可能となります。霊界から地上世界の全体を眺めることによって、すなわち霊的視点に立つことによって、地上世界と地上人の真相・実態が明らかになるのです。

“井の中のかわず大海を知らず”という諺があります。狭い井戸の中に閉じ込められてそこから出られない蛙がどれほど多くの知識を学んだとしても、世界の全体を知ることはできません。当然、自分自身の姿さえ正しく認識できません。井戸の外に出て外部から見下ろしたとき初めて、井戸の中の知識の狭さと限界を理解できるようになるのです。これと同じような譬えが、孫悟空とお釈迦様の話の中にあります。大空を自由自在に駆けめぐっていると思い込み有頂天になっていた孫悟空、実はお釈迦様の手の平の上を飛び回っていただけであった、という話です。

霊界と地上世界の関係も、まさにそれと同じことが言えます。霊界という大きな世界、地上世界を包み込む広大でより次元の高い世界から見なければ、地上世界と地上人について正しく認識することはできません。霊的存在である人間の本質は、物質次元からのアプローチでは理解できません。徹底した霊的次元からのアプローチ、霊的視点からのアプローチでないかぎり、その本質を明らかにすることはできないのです。

霊界と地上世界とを比較するという方法によってのみ、霊的存在としての人間のあるべき姿が理解できるようになります。今の地球人類がどれほど本来の姿から外れているのか、いかに悲惨な状態にあるのかが明確に把握できるようになります。より広い視野、より高い次元に立ってこそ、それ以下の世界がよく見えるのです。

大人が幼児より正しい判断ができるのは、大人の方が広い世界を知り、高い次元から物事を考え判断できるからです。地上世界を正しく判断するには、霊界というより次元の高い世界から見なければなりません。“霊的大人”である霊界人の立場から見ないかぎり、地上人という“霊的子供”の本質と実態は分からないのです。

霊界通信によって明らかにされる地上世界と地上人の真相

では、霊的次元からの包括的アプローチとは、具体的にどのようなことを意味しているのでしょうか。スピリチュアリズムでは、霊界通信を通して霊界から地上界に膨大な霊的知識がもたらされました。そこには霊界人が観察した、地上世界と地上人に関する数多くの見解・知見が示されています。こうした霊界人の観察結果と知見が、地上世界と地上人の本質を明らかにしています。

スピリチュアリズム運動を進める高級霊によって、霊的知識が次々と地上にもたらされました。その通信内容を検証することで、地上世界と地上人の本質・真相が浮き彫りにされます。霊的視点から見た地上世界と地上人の実態が明らかになるのです。

霊界と地上世界との比較

地上世界と地上人の本質・真相を明らかにする「霊的視点に立った方法」とは、霊界から地上を観察し、霊界と地上世界とを比較することです。これこそが、地上世界と地上人の本質を最も深く理解する方法なのです。霊界と地上世界、霊界人と地上人を比較することで、地上世界と地上人の本質・特徴がはっきりと示されるようになります。

こうした形での理解の仕方は、これまで地球上には存在しませんでした。従来のような物質次元からの観察やアプローチでは、どれほど多くの知識を集めたとしても、その本質に迫ることはできません。膨大な知識を総合化しても、本質を明らかにすることはできません。地上世界と地上人の本質についての理解は、霊界と地上世界との比較を通して初めて可能になります。そうした画期的な方法が、スピリチュアリズムの霊界通信によって実現することになったのです。

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