あの世から見た地上の先祖供養と招霊会の霊的背景

はじめに

ニューズレター第22号

先祖供養の目的と正しい先祖供養の内容

前号のニューズレター(スピリチュアリズムと先祖供養(シリーズ1))では、地縛霊となっている先祖を救うことが「先祖供養」の本来の目的であることを述べてきました。地縛霊に対する救済活動は、実質的にはそのほとんどが霊界サイドで進められていますが、地上サイドからも部分的にその活動を援助することができます。それがとりもなおさず地上人が行う先祖供養ということになります。

地上人がなすべき先祖供養の内容は具体的には、「愛の念を送る」「真理を語って聞かせる」という2つの行為に集約されます。この2つの行為は、地上人が霊的真理を正しく理解し、霊界の様子に通じていてこそ可能となります。正しい先祖供養には、愛情(先祖への思いやり)と霊的知識が必要とされるのです。

これまで地上世界では、霊的知識を知らないために間違った先祖供養が行われてきました。従来の先祖供養は、実際にはやってもやらなくてもどちらでもいいようなものがほとんどだったのです。

先祖供養は招霊会の一種であり、低級霊の暗躍の現場

先祖供養は、必然的に霊界の霊とのコンタクトをもたらします。先祖供養は、地上人が霊界にいる霊に向かって働きかける行為であり、広い意味で“招霊会”の一種と言うことができます。

さて、そうした先祖供養や招霊会での最大の問題は、係わりを持つ大半の霊が“低級霊”であるということです。したがって先祖供養を一歩間違えると、大きな霊的問題を引き起こすことになります。地上人が先祖供養を一生懸命にやればやるほど、低級霊がいっそう強く感応するようになり、ますます異常な事態を招来するようになります。時には低級霊が先祖の振りをして、地上の子孫をだますこともあります。先祖供養や招霊会は、まさに低級霊の暗躍する場所なのです。

霊的真理を知ったスピリチュアリストは、このような低級霊の仕業を見抜き、排除していかなければなりません。先祖供養にともなって展開する霊的世界の現実を、人々に伝えていかなければならないのです。

ニセ霊能者や悪徳商法に悪用される先祖供養

先祖供養には、こうした“低級霊の暗躍”という問題ばかりでなく、ニセ霊能者や祈祷師による“悪徳商法”という問題も関係してきます。

現在では、先祖供養を悪用したり、先祖供養を装ったインチキや詐欺さぎが横行しています。「先祖の霊が成仏できずにさ迷っている」「地縛霊になって苦しみ助けを求めている」「先祖の悪因縁によって子孫に不幸が降りかかっている」などと言って人々の不安や恐れを煽り、法外な金銭を騙し取るといった悪質な金儲けがまかり通っています。残念なことに、このようなインチキ商売を、スピリチュアリズムに係わる人間までもが行っています。

霊的真理を悪用した動きを排除するためにも、先祖供養についての霊的背景の理解と啓蒙が必要となります。

あの世の高級霊による霊的背景の説明

こうした目的のために、今回は先祖供養や招霊会に関する「霊的背景」について学ぶことにします。先祖供養や招霊会にまつわる霊的な問題点や疑問点を広範囲にわたって取り上げます。

さて先祖供養や招霊会の霊的背景を、地上サイドからどれだけ理解しようとしても限界があります。しかも何とか入手した情報も間違っていたり、一部だけに偏っていたりするのが普通です。招霊会・交霊会といった霊的な問題は、霊界にいる住人、できることならば“高級霊”に直接説明してもらうのが一番です。あの世サイドからストレートに語ってもらうのが最も確実なのです。

幸いなことに私達は、スピリチュアリズムによって「優れた霊界通信」を手にすることができました。そうした霊界通信の中から、先祖供養や招霊会に関する事柄や問題点を拾い出し、それを次のようなテーマにそってQ&Aの形で整理していきます。

これによって先祖供養や招霊会に関する霊的背景を正しく理解し、霊界サイドの状況を手に取るように知ることができるようになるはずです。さらには先祖供養や招霊会に対する鋭い洞察力が身につくようになるものと思います。

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