霊と招霊に関するQ&A

7.霊への語りかけ・質問

ニューズレター第22号

先祖供養や招霊会・交霊会では、霊に意識を向ければ霊が出てきて話をすることになります。たとえ地上人が霊と直接交信できなくとも、地上サイドから霊に向けて発した祈りや願い事・質問は、霊の耳に届き、さまざまな反応を引き起こすことになります。相手の霊が善霊であれば、場合によっては、地上人の願いに応えようとしてくれるかも知れません。

しかし先祖供養や招霊会・交霊会で問題となるのは、相手をする霊の多くが低級霊であったり、イタズラ霊であるということです。彼らは地上人から語りかけられたり、願い事をされることで、いっそう地上人に働きかけやすくなります。地上人は先祖霊のつもりでいても、実際には低級霊やイタズラ霊に対して興味本位の質問をすることで、ますます翻弄されるようになっていきます。一方、霊の問題のプロフェッショナルであるはずの霊能者も、同じく低級霊の餌食となっています。

ここでは霊に対する語りかけや質問について取り上げます。霊に尋ねていいこと・悪いこと、霊にしていい願い事・してはならない願い事、といった問題です。そうした地上人の語りかけや質問に対して、低級霊達がどのような反応をするかについて見ることにします。

霊にとって不愉快な質問とは

霊は出された質問には喜んで答えるものでしょうか?

それは質問の内容によりけりです。向上心から出た真剣な真理探究のための質問には、善霊は喜んで耳を傾け応じてくれるでしょう。しかし意味のない質問、面白半分からの下らない質問には取り合いません。取り合わないというよりは、それを無視して低級霊のイタズラに任せます。

善霊とは反対に低級霊は、彼らの無知や狡猾こうかつさが暴かれるような質問は不愉快に思うものです。地上人を騙そうとしているからです。低級霊はイタズラが目的ですから、地上人のどんな程度の悪い質問にも、無頓着に適当に答えます。

イタズラ霊を追い払う質問について

では真剣な質問をすれば、ふざけた霊を追い払うことができますか?

ふざけた霊を追い払うのは質問ではありません。質問する人間の霊格です。霊格の高い人であれば当然、程度の悪い質問をするようなことはありません。 

霊性が低く内容のない人間が、口先だけで真面目ぶった質問をしても、霊側はすべて見通しです。霊は地上人の動機を残らず見抜いていますから、ごまかしようがありません。善霊は口先だけの質問には答えず、代わって低級霊が係わりを持ち始めます。

低級霊を喜ばせる質問とは

低級霊を喜ばせる質問とは、どのようなものですか?

世間では、面白半分に霊界通信を求めたり、世俗的利害の絡んだ質問をすることがしばしばありますが、そうした行為は低級霊を喜ばせるだけです。低級霊は面白半分に地上人をからかい、手玉にとり、好き勝手に操って楽しんでいます。

残念ながら、世の中の大半の交霊会やお伺い(リーディング)は、このような程度の悪いものなのです。初めからしない方がましなものばかりなのです。

霊に答えを無理強いしてもいいのか

ある質問に霊が答えなかった場合、それは答えたくないからでしょうか? それとも高級霊に止められているからなのでしょうか?

両方のケースが考えられます。シルバーバーチやインペレーターなどの高級霊は、地上人に示すことができる知識は、常に上層の高級霊界によってコントロールされていることを明らかにしています。その段階では教えてはならない内容もあるということです。一方そうした事情とは別に、単純に霊が知らなくて答えられないということもあります。

いずれにしても霊が答えないときに地上人が強く求めても、霊が折れて答えてくれるようなことはありません。答えてはならないと判断した場合に、地上人がしつこく求めると善霊は引き上げます。真面目な霊に代わって、低級霊が付け入ることになります。その意味でも、しつこく返答を求めてはいけません。

高級霊にも答えられない質問があるのか

地上人から出される質問は、どんな霊にでも理解できるのでしょうか?

そんなことはありません。高級霊であれば広い知識を持っているのが普通ですが、その高級霊でも答えられない質問があります。地上人からの質問に答えられないときには、高級霊は率直に「自分は分からない」とはっきり言います。

当然、低級霊には理解さえできない問題がたくさんあります。その場合、低級霊は知ったか振りをして適当に答えます。地上でも、知りもしないくせに、さも知った風な態度で答える人間がいるのと同じです。

人生上の助言を求めることについて

霊に人生上の助言を求めることは許されますか?

もちろんです。生き方に関して真剣に意見を求める場合は許されます。あくまで真剣でないといけません。善霊は、地上人が真摯に人生上の質問を求めてくるのを拒絶することは絶対にありません。しかし実生活でいい加減な生き方をしながら、そのときだけ真剣な振りをする偽善者は相手にされません。

霊から見れば、その人が日常どのような生活をしているかは丸見えなのです。口先だけで真面目そうに装って助言を求めても、霊をごまかすことはできません。そうした人間に対して、邪悪霊は巧妙に働きかけ、自分の手足として利用しようとします。

善霊は物質的な利益に関する質問に答えてくれるのか

地上人にとって一定の物質的なものは不可欠ですが、善霊は私達の物質的利益に関する知恵を授けてくれるものでしょうか?

それが私利私欲のためでなく、人助けや純粋な奉仕のための場合は、事情次第では援助してくれることもあります。しかし、ただの金儲けや卑しい目的のために善霊が援助するというようなことは絶対にありません。そうした相談には、善霊は一切係わり合わないと思ってください。

地上人の欲得に対して、積極的に知恵を授けるのは低級霊・邪霊です。巧みに誘惑して、後であざむくのです。思ってもみなかったような形でお金が入ってくるような場合は要注意です。その裏に低級霊が関与していることが多いからです。

シルバーバーチは、「霊的なことを優先していれば、物質的なものは霊界の計らいで困るようなことにはならない」と言っています。何を重要視して最優先するかということです。スピリチュアリズムの貢献のために物質的なものが必要であるという理由から、先に金儲けに走っても、金銭的な援助が得られることはありません。純粋にスピリチュアリズムのため、人助けのためを思ってそれを優先するとき、物質的なものは霊界の援助によって後から付いてくるようになります。

「スピリチュアリズムへの貢献のために金銭を先に求める」という言い分はもっともらしく聞こえますが、本音の部分には不純さが潜んでいます。

霊が世俗的問題を取り上げることについて

こちらから世俗的問題を出したわけでもないのに、霊の方からアドバイスを与えてくれて、それに従ったらとんでもないことになった人がいましたが……

地上人の方から持ち出さなかったとしても、霊の方からそんな俗っぽい問題を取り上げたということ自体が問題なのです。地上人の方にそれを期待する気持があったために、低級霊が見抜いてからかったのです。低級霊に騙されるのは、騙されるようなことをしているからです。名誉心や金儲けといった情けない野心があるから騙されるのです。

こうした失敗があってもそれを機に、自分の生き方を反省してゼロからやり直せばいいのですが、いったん物欲のとりこになった人間は、おいそれとはいかないものです。

真面目なスピリチュアリストが騙されるのはどうしてか

世俗的な野心のない真面目なスピリチュアリストが、時に低級霊に騙されることがありますが、どうして高級霊はその人を守ろうとしないのでしょうか?せっかくのスピリチュアリズムに対する確信が崩されることになるかも知れません。

その程度のことでスピリチュアリズムに対する信念がなくなるようでは、およそ本物のスピリチュアリストとは言えません。勿体振った表面的な言葉づかいや美辞麗句に簡単に参ってしまう人間、つまり思想の中身よりも単なる言葉の表現に弱い人間は、低級霊にあっさりと騙されてしまいます。それはスピリチュアリズムを正しく理解していないことを証明しています。

この種の低級霊のイタズラは、スピリチュアリストにとって忍耐力と理解力の試練であり、霊との交わりに対する警告です。また痛みのともなう教育であることもあり、時にはよこしまな思いに対する懲罰であることもあります。

低級霊にとってスピリチュアリズムが普及することは最高の脅威となります。自分達の悪事が地上人に知られることになり、働き場所がなくなっていくからです。低級霊はスピリチュアリズムが正しいことを知っており、“善なる光”が広がることによって自分達が片隅に追いやられていくことを承知しているのです。邪霊達は、霊的に目覚めた地上人が増えていくことに激しい嫉妬を持っています。

そこで彼らは、スピリチュアリズムの普及を妨げようとします。地上人をスピリチュアリズムから遠避けようと画策します。さまざまな手段を用いてスピリチュアリズムの権威をおとしめ、スピリチュアリズムに対して幻滅させようと謀るのです。

こうした邪霊にとって最も利用しがいのある相手が、地上の“低俗な霊能者”です。特に自分達と同じようにスピリチュアリズムに対して嫉妬を燃やす霊能者は、持ってこいの道具と言えます。さらに都合がいいのは、スピリチュアリズムを知りながら、私利私欲にとらわれた霊能者です。スピリチュアリズムの権威を貶めるには絶好の道具です。

スピリチュアリズムと出会いながら、スピリチュアリズムの普及を阻止しようとする霊能者は、真理を知っているだけに、大きな罪を犯すことになります。彼らの死後には、辛い償いの道が待っています。

スピリチュアリズムの普及には、こうした低級霊・邪霊の妨害は避けられません。そうした妨害を乗り越えてこそ、「本物のスピリチュアリズム」が広がっていくことになるのです。

未来の出来事に対する質問について

霊に未来の出来事について尋ねてもよいのでしょうか?

地上の人間は未来のことを一番知りたがりますが、こうしたことを霊に尋ねるのは間違いです。もし未来の運命や事件・出来事についてしつこく尋ねるなら、教えてくれるかも知れません。ただし、それは悪意を持った低級霊が、面白半分にいい加減なことをしゃべっているだけのことです。あるいはニセ霊能者が、金儲けのために嘘をついているのです。

霊の未来予知は信頼できるのか

こちらから要求していないのに、霊の方から未来予知をして、事実その通りになったということがありますが、それはたまたま当たっただけなのでしょうか?

もちろん霊には、未来の出来事を予知できる場合があります。そのことを地上人に知らせておいた方がよいと判断することもありますが、その場合は高級霊から伝達するように言いつけられます。 

しかし将来のことを軽々しく口にする場合には、大体において眉唾物まゆつばものと見るべきです。そうした予言じみたことのほとんどは、低級霊が面白半分に言っているに過ぎません。予言の信頼度は、トータル的に状況を考慮して決めることですが、低級霊がたまたま未来の出来事を当てたからといって、それで信頼できるものでないことは容易に理解されるはずです。

個人的な予知・予言について

絶対に信じてはいけない予知・予言はどんなものでしょうか?

大多数の人々にとって何の役にも立たないものです。個人的なことは、まず“まやかし”と思ってください。そのような偽の予知・予言の類は、イタズラ霊がすぐに信じ込む人間の習性を利用して、脅かしたり安心させたりしてもてあそんでいるだけなのです。

こうしたことは、よくテレビなどで見ることができます。

高級霊の未来予知について

高級霊の許可のもとで未来予知をする場合には、明確な日時まで教えてくれるのでしょうか?

善霊が未来予知をする場合には、出来事の発生については警告しますが、それがいつのことかは教えてくれないのが普通です。なぜなら霊界でも、その正確な日時は分からないからです。出来事自体は予知できても、まだ発生していない他のいくつかの事情が絡んでくるため、正確な日時までは確定していないのです。これについては全知全能の神にしか分かりません。

それに比べ低級霊・イタズラ霊は、地上人がどうなろうといっこうに構わないのですから、何年何月何日などと好き勝手なことが言えるのです。善霊は、人間の愚かな欲求や運勢占いに付き合うようなことは決してありません。そうした子供じみた遊びは、すべて低級霊に任されます。低級霊は実にもっともらしい口実をこしらえて、地上人がありがたがるような未来の話をします。

過去世についての通信を信じていいのか

地上人の要求に応じて“過去世”を教えてくれる霊がいますが、その話は本当でしょうか?

それは人間側がどうなろうと意に介さない低級霊のすることです。また霊能者が嘘をついていることもあります。一般的に言って、特に重要な意味を持たない過去世を物語るときは、すべて作り話と思って間違いありません。

低級霊は前世を知りたがる人間が有頂天になるように、前世では大金持だったとか、たいへんな権力者であったかのような話をこしらえます。また出席者もそれを取り次ぐ霊能者も、聞かされた話をすべて真実として受け止めます。

信用できる過去世の啓示とは

過去世についての啓示は、すべて低級霊によるものでしょうか?

きわめて例外的なことですが、神は時として、ある特殊な目的のために、いくつかの前世を啓示するのを許すことがあります。

しかし軽々しく前世を指摘する通信は、すべてニセ物であり、低級霊のからかいと考えるべきです。あるいは霊能者の嘘のいずれかです。前世の指摘・過去世に関する啓示などの問題については、今後のニューズレター(26号:「スピリチュアリズムから見た前世探しブームの問題点」)で取り上げる予定です。)

未来の再生人生についての啓示はあり得るのか

来世、つまり次の再生人生についての啓示を受けることはあり得ますか?

あり得ません。もし来世について述べる霊がいるとしたら、間違いなく低級霊です。次の再生人生は、現在の人生での行いと、死後における生き方によって決まることであって、今から決定しているわけではありません。

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