霊と招霊に関するQ&A

5.低級霊の偽装化・化身化

ニューズレター第22号

低級霊は、地上の霊視能力者を騙すために、自らの姿を自由自在につくり変えます。大半の霊能者は、こうした低級霊の偽装化にまんまと騙され、いいように操られています。

低級霊に騙されないためには、低級霊の偽装化の実態を見抜くことができなければなりません。それこそが「霊的真理」によって霊能者を導くスピリチュアリストの使命そのものと言えます。ここでは低級霊の偽装化について、さまざまなケースを取り上げることにします。

低級霊は人間以外の姿をすることがあるのか

低級霊は人間の容姿以外の形態で出現することがありますか?

善霊の場合は、人間の容姿で現れるのが普通です。容姿をいろいろに装うことはできますが、基本的には常に人間的形態をしています。

しかし低級霊の場合は、地上人を騙すために、あるいはからかうために、たびたび人間以外の姿をとって現れます。低級霊は、すでに他界した家族や縁者の姿を真似たりするだけでなく、次に述べるように天使や動物・炎・悪魔などの形態をわざとつくり出すこともあります。

翼の付いた天使とは

霊能者が、「天使が翼の付いた姿で現れた」と言っていますが、実際に翼が付いているのでしょうか。それとも、それはただのシンボルなのでしょうか?

天使に翼はありません。必要ないからです。霊はどこへでも瞬時に移動できます。ただ霊が姿を見せる場合には何らかの目的があり、それを効果的に演出するために外形はいろいろな装いをすることがあります。優雅な掛け布で身を包んだり、翼を付けることもあります。その身なりが霊格の象徴であることもあります。

この質問の場合、もしそれが本当の天使であったとするなら、天使には翼があるものと思い込んでいる地上人に合わせて、わざわざ翼をつくって現れたとも考えられます。それが低級霊であるなら、地上人を騙したり、からかうために天使の姿で現れたということになります。

炎の姿とは

霊は炎の形態で出現できますか?

存在を示すために炎や光をこしらえることはできます。霊はどんな形態でも装うことができます。しかし、それを見たからといって、霊そのものと思ってはいけません。炎はいわば幻像に過ぎないのです。霊能者や修行者が祈祷中に、「炎の光背こうはいを付けた不動明王が姿を現した」などと言うことがありますが、その実体は“低級霊”であることが多いのです。低級霊がからかいのために、不動明王の姿をとって現れたということです。

不動明王が見えたというような場合、低級霊のからかいとは別のケースがあります。それは不動明王の崇拝者が、強い念によって不動明王の「幻影霊」をつくり出すというものです。地上人が必死に祈願する神社・仏閣には、地上人の念によって形成された幻影霊が実際に存在するようになります。霊界では、心で思うだけで願うものがすぐに霊的素材からつくり出されますが、それと同じようなことが地上レベルでも生じるのです。こうした「幻影霊」を、霊能者がそれとは知らずに本物の不動明王と錯覚してしまうのです。

もちろんこうした幻影霊が、地上人に害を及ぼすほどの影響力を持つことはありません。映画の画像がどれだけ恐ろしいものでも、映画を見ている人が「これは映像であって現実ではない」と思えば何の影響もないのと同じことです。

動物の姿とは

霊が動物の形態を装うことができますか?

できないことはありませんが、それはよほどの低級霊のすることです。また装っても一時的なものです。テーマ6.霊を呼ぶこと “動物霊の存在と招霊について”を参照)

日本では、よく霊能者が「キツネやタヌキ・蛇・竜神を見た」などと言うことが多いのですが、これらはすべて低級霊がイタズラの目的でつくり出した「化身霊」か、間違った信仰的な風習がつくり出した「幻影霊」なのです。

悪魔の姿とは

ある霊能者が「悪魔を見た」と言っていますが、それは想像上の産物でしょうか?

その霊能者が間違った信仰をして、悪魔がいると信じ込んでいる場合には、よくそうしたことが起こります。イタズラ霊が、間違った教えを信じ込んでいる人間をからかうために、悪魔の姿を見せるのです。そういうもの(悪魔とかサタン)は実在しないと理解できるまで、低級霊にとって“悪魔”は格好のからかいの材料となるのです。

一方、こうした低級霊のイタズラとは異なるケースもあります。すでに述べたように、地上人の強い思い込みが悪魔の「幻影霊」をつくり出すものです。地上人の念がつくり出した悪魔の幻影霊を実物と錯覚してしまうのです。地上人が想像や間違った教えから生み出したものを、本当に存在していると思い込んでしまうのです。

低級霊は先祖霊や他界した家族の真似をすることがあるのか

先祖霊が出てきた場合、それが本物かどうかの判断は、話し方や声ですべきでしょうか。あるいは名前を確かめればいいのでしょうか?

低級霊の集団には、世界各地の交霊会に出没しては、出席者と縁故のある人の声色を真似て、感激的な再会の場面を演出することを得意とする者がいます。その場合、霊本人の名前や住所、家族の名前などを確かめても何にもなりません。その程度の情報なら、低級霊にも簡単に入手できるからです。

したがって霊能者が「先祖が来ている」と言っても、その言葉をまともに信じてはなりません。

低級霊は簡単に霊能者を騙せるのか

霊が姿を偽装したり、話し方を真似たりできるとなると、霊視力のある霊能者を簡単にごまかすこともできるのでしょうか?

その通りです。霊視能力者は偽装した姿が見えても、それが低級霊によるイタズラであることには気がつきません。イタズラ霊はそうした霊媒能力を逆手さかてに取って、霊能者を騙し、その霊能者を信じる周りの人々をも騙して喜んでいるのです。

真面目な霊能者でも騙されるのか

真面目な霊能者でも騙されるのでしょうか?

真面目であればあるほど騙されることが少ないと言えます。しかし、どのような人間にも必ず何らかの弱点があり、そこに低級霊が付け入ることになります。自惚うぬぼれや偏見はないと思っている人でも、自分で気づいていないだけで弱点があるものです。それがイタズラ霊の乗じるスキとなります。自惚れや偏見を煽れば、いい気になって思うツボにはまることを彼らはよく知っているのです。

邪霊は、霊能者の心の内に潜む低俗な自惚れや野心、高慢な感情をくすぐることによって好き勝手に操っています。残念ながら、心の底から謙虚な霊能者はめったにいるものではありません。金儲けとは無縁な純粋な霊能者であってこそ、初めて低級霊の介入を防ぐことができるのですが、実際にはほとんどの霊能者は“低級霊の餌食えじき”となっています。

真の霊能者は、神から与えられた能力を、人々のために用いることだけを心がけます。霊能力を使って金儲けをしようとしたり、名声を得ようとするようなことはありません。こうした高潔な人格の持ち主であってこそ、「善霊の道具」となることができるのです。

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