(4)霊的人生の具体的な実践項目
――霊的真理に基づく実践内容の概要
霊的人生(スピリチュアリズム人生)とは、高級霊訓によってもたらされた霊的真理を忠実に実践していく歩みであることが分かりました。ではその実践とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
ここでは「霊的真理に基づく実践内容」の概要について説明します。
1)最も重要な「3つの柱」と「基本的な実践4項目」
霊的真理によって示される実践項目、すなわち霊的人生を歩むうえでの実践内容は、大きくは次の3つから成り立っています。「霊優位(霊主肉従)の努力」「利他愛の実践」「苦しみへの正しい対処」です。スピリチュアリズムの膨大な霊的知識に基づく実践内容は、この3つの柱に含まれます。この単純な3つの実践項目の中に、地球人類が宗教を通じて探し求めてきた修行のすべてが含まれているのです。これらはスピリチュアリズムの信仰の核であり、スピリチュアリストの日常生活における努力のすべてです。以下では、この3つの柱にそって説明していきます。
その重要な柱の一つである「利他愛の実践」の中には、「霊的真理の普及活動(伝道)」も含まれています。当サイトでは、霊的真理の普及活動(伝道)の重要性を考慮してそれを独立項目として取り上げ、基本的な実践項目の一つとしています。したがって基本的な実践項目は4つになります。スピリチュアリズムの基本的な実践4項目と、それぞれについて述べている該当箇所は次のようになっています。
- ① 霊優位(霊主肉従)の努力――(第2章)
- ② 利他愛の実践――(第3章)
- ③ 霊的真理の普及活動(伝道)――(第4章)
- ④ 苦しみへの正しい対処――(第5章)
2)実践力を強化し、より高い霊的人生を歩むための「3つの心がまえ」と「祈り」
3)利他愛実践の延長としての「サークルづくり」と「霊性教育」
霊的真理の普及活動は、重要な利他愛の実践です。その霊的真理の普及活動(伝道)の一環として「サークルづくり」は重要な意味を持っています。スピリチュアリズムの展開とともに全国各地にスピリチュアリストの集まり(サークルや読書会やチャーチ)がつくられていくようになります。こうした集まりは、一人一人のスピリチュアリストにとって心の支えとなり励ましとなります。真理を中心とした正しい集まりは、利他愛実践の場所となって各自の「霊的成長」を促し、伝道を進めるうえでも重要な拠点となります。しかし安易な集まりは、霊的成長にとってマイナスとなる危険性を持っています。
スピリチュアリストの「サークルづくり」は、どのようにしたらよいのでしょうか。霊的成長をもたらすスピリチュアリストの集まりとは、どのような内容を持ったものなのでしょうか。これについては8章で取り上げます。
また親が子供を育てることも、大きな目で見れば利他愛の行為の一つと言えます。一歩先に地上人生を歩んでいる大人が、“霊的先輩”として子供を育てることが育児・教育です。親が子供に霊的真理を伝え、本当の愛で“魂”を育てることを通して子供の霊性は高められていきます。「霊的真理」に基づく正しい育児は、そのまま子供にとっての霊的成長の道となります。こうしたスピリチュアリズムにおける育児・教育を「霊性教育」と言います。これについては9章で取り上げます。
4)「理想を目指しての内面の闘い」と「妨害勢力との対外的な戦い」
スピリチュアリズムは、高い理想を目指す霊的な歩みと言えます。目標が高い分だけ挫折も多く、理想と現実のギャップに絶えず苦しむことになります。もし高い理想に向けての努力を放棄してしまうなら、その時点で霊的成長はストップしてしまいます。「霊的真理の実践」というスピリチュアリズムの“霊的人生”は、厳しい内面の闘いを乗り超えていくプロセスでもあります。真の勇気と忍耐が要求される克己の歩みです。この問題については10章で取り上げます。
一方、スピリチュアリズム人生の障害や困難は、外部からの敵対・妨害という形で迫ってくることもあります。反対勢力はスピリチュアリズムの普及に反発し、何とかこれを阻止しようと画策してきます。霊的人生を歩むうえでは、こうした敵対勢力との戦いは避けられません。正々堂々と敵対勢力を迎え撃ちこれを克服していくことは、スピリチュアリズム人生の一部分と言えます。これについては11章で取り上げます。
スピリチュアリズムの思想[Ⅲ]は、こうした構成になっています。