(6)宗教の啓示とインスピレーションについて

――人類の進化とともにレベルアップしていく神の啓示

啓示やインスピレーションに無知な地上の宗教

地上の多くの宗教は、創始者(教祖)が受けた啓示やインスピレーションから始まっています。そうした啓示やインスピレーションは実際には、霊界の高級霊によってもたらされたものであって、神が直接、それを送るようなことはありません。すべての地上の宗教組織に言えることは、“啓示やインスピレーション”という宗教の出発点となる現象に対して全く無知である、ということです。

これまで地球人類は、啓示やインスピレーションに関する事実を知らなかったために、同じ地上の人間にすぎない創始者(教祖)を神の座に祭り上げ、神格化し、その言葉を“神の啓示”として盲目的に信じ込んできました。さらに後世の人間は、創始者が受けたとされる啓示に勝手に自分たちの考えを付け加え、宗教組織にとって都合のいい教義をつくり上げてきました。そのため純朴な信者たちは、教団(宗教組織)の奴隷のような状況に置かれることになってしまいました。

人類の進化とともにレベルアップする“神の啓示”

今、スピリチュアリズムによって初めて、啓示やインスピレーションに関する真実が明らかにされることになりました。シルバーバーチは、啓示やインスピレーションについて、これまで地上人類が全く知らなかった事実を解き明かしてくれました。

以下では、啓示やインスピレーションに関するシルバーバーチの説明をそのまま引用します。それは人類が初めて知ることになった画期的な霊的知識であり、地上の宗教に大きな変革をもたらすことになるものです。

「物質界というものが出現して以来、多くの大霊の使徒が地上界へ降誕して啓示をもたらしてきました。それは当然、その時代の言葉で語られました。啓示の内容はその時代の必要性や、その国の事情に応じたものであり、人々の精神的・霊的な発達程度に合わせたものでした。要するにその啓示の意味が理解されやすい形で――レベルが高すぎて手が届かないことにならないようにとの配慮のもとに――与えられました。

一方、進化のプロセスはどこまでも続いていきます。地上人類が成長し進化すれば、それに相応しい新たな指導者、新たな予言者、新たな霊能者が派遣され、その時代が必要とするビジョン、理想、預言、メッセージ、インスピレーション、真理等が授けられます。啓示には終わりというものがありません。なぜなら大霊は完全無欠の存在だからです。(中略)明日の大霊の子らは、今日の子らよりも一段と高い進化の段階にいますから、彼らに明かされる真理は、今あなた方に説かれている真理よりも一段と進歩的なものになります。」

『シルバーバーチの教え(上)』(スピリチュアリズム普及会)p.150

以上のようにシルバーバーチは、見事なまでに啓示やインスピレーションに関する真実を明らかにしています。高級霊ならではの視点から、啓示に関する画期的な見解を示しています。その要点を簡単に言えば――「人類にもたらされる神の啓示は、地上人の霊的進化に応じてレベルアップしていくようになる」ということです。したがって、昔よりは今、今よりは未来において、より次元の高い啓示がもたらされることになるのです。

シルバーバーチは、キリスト教徒が“神の啓示”を、聖書というたった一冊の書物と、イエスという一人の人間だけに存在するとしている考え方の間違いを指摘しています。

「あなた方はなぜ、全知全能の神を、イエスという一人の人間と一冊の書物に閉じ込めようとするのですか。大霊のすべてを、一人の人間、あるいは一冊の書物で表現できると考えているのですか。」

『シルバーバーチの教え(下)』(スピリチュアリズム普及会)p.135

スピリチュアリズムの霊的真理は、現代人にとっての“最高の啓示”

――『シルバーバーチの霊訓』は、現代人のバイブル

シルバーバーチによって地球人類は初めて、啓示やインスピレーションに関する真理を知ることになりました。シルバーバーチは、啓示(真理)は、その時代の地上人の霊的成長レベルに応じてもたらされるものであることを明らかにし、未来の人間には、今よりも一段と高い真理が示されるようになることを教えています。

このシルバーバーチの言葉は、「2千年前にイエスによって示された啓示は、当時の人々の霊的実情に合ったものであり、現代人にとってそれはすでに時代遅れである」ということを意味しています。現代人には、当時よりも一段と進んだ啓示が示されるようになっているということを述べているのです。その啓示とは、スピリチュアリズムによってもたらされた「霊的真理」に他なりません。

スピリチュアリズムを通して与えられた現代人向けの啓示の中で、最も優れたものが『シルバーバーチの霊訓』です。それは最高次元の霊界通信(霊的真理)であり、現代人にとっての“バイブル”と言っても過言ではありません。シルバーバーチは自分自身の霊界通信について、次のような極めて意味深いことを述べています。

「皆さんは今、霊界での審議会で用意された叡智がこの私を通して届けられるのをお聞きになっていらっしゃるのです。」

『スピリチュアリズムによる霊性進化の道しるべ』(スピリチュアリズム普及会)p.238

シルバーバーチは、自分が語っている「霊的真理・霊的知識」は、イエスを中心とする霊界の高級霊たちが審議して、「地上人に知らせるべき」と判断したものであると言っているのです。『シルバーバーチの霊訓』の内容は、シルバーバーチという一人の高級霊の個人的な見解や意見を述べたものではないということです。『シルバーバーチの霊訓』は、イエスを中心とする無数の高級霊たちの総意であり、人類が手にした最高次元の啓示であることを意味しています。『シルバーバーチの霊訓』はまさに、これからの時代において全人類が共有すべき“真のバイブル”と言えるものなのです。

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