イエスの地上再臨と、スピリチュアリズム運動と『シルバーバーチの霊訓』
――1848年~2021年は、霊的新時代の準備期
インフォメーションNo.43
今回のインフォメーションでは、イエスの地上再臨とスピリチュアリズム運動と『シルバーバーチの霊訓』の関係について見ていきます。
2021年4月に、イエスの二千年来の悲願であった「地上再臨」が実現しました。二千年の間、一時としてイエスの脳裏から地上再臨のことが離れることはありませんでした。イエスは、二千年前に地上を去ってから現在に至るまで「高級霊界(脱・地上圏霊界)」で過ごしてきましたが、その期間はすべて地上再臨の準備に向けられました。二千年の地球の歴史は、地上再臨に向けての準備のプロセスだったのです。
イエスが他界してから1800年間、地上世界は霊的光が射し込まない「霊的暗黒時代」が続きました。その間、イエスは霊界で「地上再臨」に向けての準備を着々と進めてきました。そして霊界での準備が整い、1848年にイエスから発せられる“霊的影響力(霊的光)”が地上世界に届くことになりました。イエスの霊的影響力が“スピリチュアリズム運動”として、地上で展開するようになったのです。これは地球の歴史にとって、まさに革命的な出来事でした。とは言え、そのスピリチュアリズム運動も、それから170年後に起こる「イエスの地上再臨」のための準備だったのです。
スピリチュアリズム運動の進展にともない、地上世界にイエスの霊的影響力が強まるようになり、『シルバーバーチの霊訓』という優れた霊界通信がもたらされることになりました。『シルバーバーチの霊訓』によって、それまで地上世界になかった霊的知識や霊的情報が届けられることになったのです。それは人類史上“最高の霊的思想・霊的教え”でした。『シルバーバーチの霊訓』によって、地球人類の思想レベルは大きく進歩することになりました。しかし、実はこの『シルバーバーチの霊訓』も、その後に起こる「イエスの地上再臨」に向けての準備だったのです。
1848年以降、スピリチュアリズム運動と『シルバーバーチの霊訓』という2つの大きな準備段階を経て、2021年にイエスがついに地上に再臨することになりました。この1848年のスピリチュアリズム運動の開始から、イエスの地上再臨が実現する2021年までの期間を「霊的新時代の準備期」と呼びます。
ほぼ170年にわたる霊的新時代の準備期は、「イエスの再臨」に向けて、地上レベルでの準備を進める段階でした。地上再臨を実現させるために、イエス自身が霊界の高級霊を通して計画的に準備を進めてきた期間だったのです。その準備内容の中心が、今述べたスピリチュアリズム運動と『シルバーバーチの霊訓』です。それ以外にも、再臨の受け皿となる「スピリチュアリストのサークルづくり」や「地縛霊の大量解放」など、多くの準備がイエスの指示のもとで進められていきました。
今回は、イエスが地上再臨のための準備として展開してきたスピリチュアリズム運動と『シルバーバーチの霊訓』について見ていきます。イエスがこれらの準備のために、いかに心血を注いできたのかを見ていきます。
(1)霊界通信を実現するための“スピリチュアリズム運動”の展開
――地上再臨に向けての最初の霊的準備
イエスが地上に再臨して地球人類を救うために、真っ先に準備しなければならないことは、地上世界に「霊的真理」をもたらすことでした。霊的真理がなければ、イエスが地上に再臨しても、その使命を果たすことはできません。再臨の目的を達成するためには、人類救済の手段(決め手)となる「霊的真理」を、前もって地上世界に広めておくことが不可欠です。それが、イエスが地上に再臨するための環境づくり(条件)となります。イエスは綿密な計画を立て、地上に霊的真理を降ろす準備を進めていきました。
地上に霊的真理を降ろす前段階として始めたのが“スピリチュアリズム運動”でした。スピリチュアリズム運動は、霊的真理を地上にもたらす手段(方法)となる「霊界通信」の確立を目指していました。そのため霊界側は、さまざまな心霊現象を演出し、地上で心霊研究を展開させていきました。世間では、心霊現象がスピリチュアリズム運動のすべてであるかのような誤解が生まれましたが、それはすべて「霊界通信」を実現するための準備にすぎませんでした。いかにセンセーショナルな心霊現象であっても、スピリチュアリズム運動の本来の目的ではないのです。
イエスによって開始された“スピリチュアリズム運動”
シルバーバーチは、イエスによってスピリチュアリズム運動が開始されるようになった事実を明かしています。それと同時に、スピリチュアリズム運動の本来の目的が「霊的真理」の普及にあることも明言しています。
「イエスは進化した偉大な霊です。地上人類の手の届かないほど誇張され神格化された、縁遠い存在ではありません。すぐ手の届くところで、あなた方がスピリチュアリズムと呼んでいるこの真理――私たちにとってはただの自然法則の働きにすぎませんが――その普及の指揮を執っておられるのです。」
「私たち霊団の仕事の一つは、地上へ霊的真理をもたらすことです。これは重大な使命です。霊界から見る地上は、無知の程度がひどすぎます。その無知が生み出す悪弊には、見るに耐えないものがあります。それが地上の悲劇に反映しておりますが、実はそれが、ひいては霊界の悲劇にも反映しているのです。(中略)
こうしたことがあまりに多すぎることから、霊的実在について、ある程度の知識を地上に普及させるべしとの決断が(イエスによって)下されたのです。そこで、私のような者が長年にわたって霊的生命についての真理を説く仕事に携わってきたわけです。(中略)
私たちは、何千年にもわたって囚われの状態に置かれてきた地上人類に霊的解放をもたらすという目的をもって、一大軍団を組織しました。私たちがお伝えしようとしているのは、いたって単純な真理です。そのためにまず、証拠となるものを提示することから始めなければなりませんでした(※)。」
※心霊現象を演出して、死後の霊魂の存在を証明すること。
スピリチュアリズム運動に関する“イエスの言葉”
イエスは、スピリチュアリズム運動について次のように述べています。その言葉から、スピリチュアリズム運動は「地上再臨」のために、イエスによって興されたものであることが分かります。
今回のインフォメーションでは、イエスからの通信を紹介します。皆さんは、人類史上初めて、イエスから直接届けられたメッセージを目にすることになります。地球人類始まって以来の“最大の奇跡”と言うべき体験をすることになるのです。
「地上は何千年もの永い間、霊的暗闇に置かれてきた。私が願う方向とは裏腹な、地獄の世界と言ってもいいような状態にあった。地球の進化の過程は、他の惑星と比較してすこぶる遅い。(中略)本来ならもっと人類の霊的進化が進んでいたはずなのだ。(中略)この二千年の間に、霊力の流入が全く途絶えてしまった時期があったのだ。二千年の歴史を見ると、ローマの時代、中世、その後においてもだ。確かに、産業・文化が花開いた時期があるが、高級霊の霊的影響力の流入が特にあったわけではない。」
「時代時代で偉人・聖人とされる人物が現れ、その時代にふさわしい霊力・啓示が届けられたのは事実だが、二千年の中で、スピリチュアリズムを届けられるような時は全くなかったと言っていい。今から200年ほど前に、ようやくスピリチュアリズムの計画を地上で実行する時を迎えたのだ。」
1848年に開始された“スピリチュアリズム運動”
イエスによる1800年間にわたる霊界での準備が整い、イエスの霊的影響力が、高級霊たちを通して地上世界に及ぶ状況ができ上がりました。こうして1848年に、スピリチュアリズム運動が開始されました。それまで地上世界では、霊的光が届かない「霊的暗黒時代」が続いてきました。
地上世界では、18世紀頃から近代科学と産業革命が起こり、物質文明が急速に進展するようになりました。そうした動きの中で“伝統宗教”が衰退し、人間中心の“唯物思想”が人々の心を支配するようになっていきました。地上世界では確かに物質文明の発展が見られましたが、霊的進歩の点では、二千年前とそれほど大きな違いはありませんでした。大半の地上人が「霊的無知」から生じた「物質中心主義」と「利己主義」のもとで歩み、それが地球上に悲劇を蔓延させてきたのです。
心霊現象の演出は、霊界通信の前座
スピリチュアリズム運動は「心霊現象」の演出を通して、「人間は死によって無に帰すのではなく、死後も霊として存在する」「霊が住む世界(霊界)がある」――こうした内容について明らかにすることを当初の目標としていました。それが成功して多くの地上人が死後の霊と霊界の存在を認めるようになると、次に霊界から地上に通信を送る準備を始めました。これが「霊界通信」です。イエスは霊界通信を通して、地上世界に救いの手段となる「霊的真理」をもたらすための準備に取りかかりました。
二千年前、イエスは自分が説く教えに人々の関心を向けさせるために、さまざまな奇跡(心霊現象)を起こしました。驚異的な心霊現象を演出し、それによって人々がイエスに注目するようになると、イエスは教え(霊的真理)を説き始めました。これと同じく、イエスは二千年後の再臨においても、奇跡(心霊現象)を通して、地上人類に「霊的真理」を示す道を開いていきました。さまざまな心霊現象を演出して「霊魂説の正当性」を証明し、霊界通信を降ろすための準備を進めていったのです。
とは言え「心霊現象」を演出すると、大衆は奇跡を起こす人物と、それがもたらす物質的な現世利益だけに関心を向けるようになります。人々の意識は低俗な好奇心にとどまり、霊的な教え(真理)には向かっていきません。人々は目先の利益や快楽にしか関心を示しません。心霊現象は、人々の関心を集めるという長所と、低俗なご利益だけに関心を向けさせるという短所を併せ持っているのです。功罪(良い点と悪い点)がともなうのが、心霊現象の宿命なのです。
イエスはそうした心霊現象のマイナス面を知りつつも、「霊的真理を地上にもたらす」という目的のために、心霊現象を演出する方法を取ったのです。当時の人々の霊性レベルがあまりにも低く、霊的無知の度合いがひどかったからです。宗教的偏見と唯物的風潮が、人々の心を強く支配していたからです。心霊現象を演出して、霊界に関心を向けさせるという方法しか、取るべき手段がなかったのです。
“唯物主義”とスピリチュアリズムの対立
1848年以降、スピリチュアリズム運動の展開によって、イエスの霊的影響力は徐々に地上世界に広がり、それまでの永い人類の歴史には見られなかった新たな霊的動きが発生するようになりました。
一方、スピリチュアリズム運動が始まった時期は、地上で物質文明が急激に発展するようになった時期と一致します。産業革命が進み、科学的精神が高まり、“宗教否定・科学賛美”の風潮が地上を覆うようになっていました。キリスト教に代表される伝統宗教は衰退しつつあるものの、まだ大きな勢力を維持していました。科学はその宗教に戦いを挑み、宗教を“迷信”と決めつけ、社会の片隅に追いやっていきました。科学の隆盛によって“唯物主義”は知識人の常識となり、神や死後の世界や霊魂は時代遅れの“迷信”と見なされるようになりました。唯物主義に基づく科学が新しい覇者として、世界を支配しようとする時代を迎えたのです。スピリチュアリズムはそうした時代に登場し、唯物主義・科学万能主義と正面切って戦うことになりました。
地上的な目で見ると、近代以降は科学の隆盛によって“唯物主義”が支配的になっていった時代のように映りますが、霊的に見ると、それは“スピリチュアリズム”による霊的影響力が地上で展開を始めた時代ということになります。神や死後の世界や霊の存在を否定する唯物主義の風潮が拡大する一方で、スピリチュアリズムの進展にともない、地上人類の“霊的受容性”が高まっていった時代と言えるのです。
こうして近代以降、唯物主義とスピリチュアリズムという正反対の勢力が、激しく対立することになりました。スピリチュアリズムは、唯物思想の代表であった科学者に挑戦していきました。心霊現象を迷信・インチキと決めつけていた科学者たちに、心霊現象の事実を突きつけていったのです。その結果、交霊実験会に参加した科学者は例外なく、霊の存在を認めることになりました。
スピリチュアリズムは心霊現象の演出を通して、人間が死後も生き続けることを証明しました。死後にも生命が存続している証拠を、何千、何万と提示してきました。それによって疑いを持っていた人たちも、死後の生命の存続が真実であることを受け入れざるを得なくなったのです。人間にとって最大のテーマとされてきた「死後の問題・霊魂存続の問題」に対して、スピリチュアリズムは人類史上初めて、実証的事実を通して明確な結論を下すことになりました。こうして「死後にも生命がある」という基本的な霊的真理が、従来の宗教とは別の方向から証明されることになったのです。
地球人類の霊的土壌の開拓と、霊的受容性の高まり
スピリチュアリズムを通して地上に霊的影響力が及ぶようになり、地上世界の状況は大きく変わることになりました。その変化を一言で表現するなら――「地球人類の霊的土壌が開拓され、霊的受容性が高まるようになった」ということです。
そうした状況について、シルバーバーチは次のように述べています。
「かつては軽蔑されるのを恐れて霊的なことを口にするのを
憚 った時代がありました。目立たないように一握りの人間が奥の部屋で、こっそりと会を催したものでした。が、今は違います。自分たちの信じていることが真理であったことを確信して、堂々とそれを説くことができます。なぜなら、その真実性を立証してみせたからです。もはや恥じ入ることなく、霊的実在についての真実を誇りを持って説くことができます。もはや、霊的真理を信奉しているからといって、嘲笑されることはありません。それは過去の無知な時代の話となりました。」
「あなた個人の短い人生を尺度として見ているために進展がないように思われるのであって、別の次元から見ている私たちには進展が分かるのです。霊的知識が広まり、霊的なものへの理解が深まり、寛容的精神が高まって善意が増し、無知と迷信と不安と霊的束縛による障壁が崩れていきつつあるのが見て取れます。」
「拡大する物質主義の勢力を見ていると絶望感を抱いてしまうかもしれませんが、他方では唯物的な利己主義の霧を貫いて霊的真理の光が射し込みつつあります。知識が広がり続けるかぎり霊的真理の勝利は間違いありません。」
唯物主義が興隆する中にあって、スピリチュアリズムの初期に盛んに演出された心霊現象を通して、イエスの計画どおり人々の間に霊的影響力が徐々に浸透するようになりました。そして少しずつ霊的知識をもたらすことに成功したのです。こうして地球人類の霊的土壌が開拓され、霊的真理に対する受容性が高まることになりました。
高級霊界で、イエス主催の“大審議会”が開かれる
――スピリチュアリズム運動に携わる指導霊が、初めてイエスと対面する
1848年から始まったスピリチュアリズム運動を通して、イエスの霊的影響力(霊的光)が初めて地上レベルにまで届き、「イエスの地上再臨」のための準備が進められることになりました。スピリチュアリズム運動が地上で展開を始めるまでの期間(1800年間)は、「脱・地上圏霊界」にいるイエスの指示のもとで高級霊たちが地上再臨に向けての準備を進めてきましたが、それがいよいよ地上レベルで展開するようになったのです。
この時、霊界サイドにも大きな変化が生じました。スピリチュアリズム運動を進める指導霊たちが年に2回、イエスのもと(高級霊界)に出向いて、スピリチュアリズム普及のための集会を開くようになったのです。その“大審議会”の様子が、シルバーバーチを通して初めて明かされることになりました。イエスが主催する大審議会の状況が、イエスの承認を得て、シルバーバーチによって地上人に公開されることになりました。これまで知らされることのなかった高級霊界における重要な催し――“奥義中の奥義”と言うべきその内容が明かされることになったのです。
シルバーバーチは、大審議会に参加するすべての高級霊が、イエスとの対面を最大の喜びとしていることを伝えています。大審議会に参加した高級霊たちは、そこで初めてイエスと直接会うことになりますが、それは霊たちにとって最高に名誉な出来事だったのです。
霊媒モーゼスによる『霊訓』の通信霊インぺレーターは、スピリチュアリズム運動にともなって開かれるようになったイエス主催の大審議会について、次のように述べています。
(質問)――イエスにお会いになったことがありますか。それからモーセとエリヤにも。
「いかにも。私の守護霊たるエリヤと偉大なる霊モーセとは、早くからお会いしている。会話も交わし、同時に指示を仰いできている。
が、イエスと直接の接触にあずかったのは、このたびの使命との関わりができてからのことである。遠大なる大事業の計画を目的とした高級霊界での大集会へのお召しにあずかったときに、初めてお姿を拝した。
私が知るかぎり、イエスが再び試練の界層(霊界の下層)まで降りてこられたのは最近のことである。また、その大集会で会った高級霊たちも、やはり最近になって降りてこられた。彼らは、イエスがあなた方の世界に生まれた時代以来初めて、イエスに従って仕事をするために降りてきたのである。(中略)
イエスは地上の人間に直接働きかけることができない超高級霊界へ行かれたが、地上時代に肉体に宿って着手した大事業を成し遂げるために、霊界の下層へ降りてこられたのである。」
(2)イエスの再臨に向けての『シルバーバーチの霊訓』
――地上再臨に備えての、思想的受け入れ態勢の確立
ある日の交霊会で、シルバーバーチは次のように述べています。
「私も、イエスの指揮のもとに(スピリチュアリズム運動に)参加しているということです。」
このシルバーバーチの言葉の中に、『シルバーバーチの霊訓』の本質的な内容が示されています。それは、私たちが最も価値を認める『シルバーバーチの霊訓』は、イエスの指示によって地上世界にもたらされたものである、ということです。『シルバーバーチの霊訓』は、まさに「イエスの地上再臨」の準備として、イエスによって計画されたものだったのです。
スピリチュアリズム運動の目的は、心霊現象ではなく「霊的真理」
これまでスピリチュアリズムと言えば、心霊現象や心霊研究と考えられていました。しかし、心霊現象や心霊研究は、スピリチュアリズムを構成するほんの一部分の要素にすぎません。しかも、それはスピリチュアリズムの本来の目的から見たとき、序奏的な意味合いしか持っていません。スピリチュアリズムの初期における心霊現象の演出は、その後に続く「霊界通信」のための準備だったのです。
イエスが地上再臨の準備として最も重要視したのは、「霊的真理」を地上にもたらすことでした。霊界通信は、それを達成するために不可欠な手段だったのです。スピリチュアリズム運動の目的は、心霊現象ではなく、霊界通信を通してもたらされる「霊的真理」にあったのです。
世界三大霊訓と、『シルバーバーチの霊訓』
スピリチュアリズム運動の中心が心霊現象や心霊研究から「霊界通信」に移行するようになって、イエスが地上に再臨する準備が一歩前進することになりました。霊界通信を通してイエスは、自分の思想や教えを地上人に伝えることが可能となったのです。
スピリチュアリズムの歴史の中には、いくつかの優れた霊界通信が現れました。なかでも、アラン・カルデックが編集した『霊の書』、霊媒ステイントン・モーゼスによる『霊訓』、そして霊媒モーリス・バーバネルによる『シルバーバーチの霊訓』は、“世界三大霊訓”と呼ぶに相応しい内容を持っています。特に『シルバーバーチの霊訓』は、イエスが自分の教えを地上人に伝えるために降ろしたもので、質・量ともに他の通信を圧倒しています。それは、まさに人類史上“最高の霊界通信”と言えます。
イエスから要請を受けて始まった『シルバーバーチの霊訓』
シルバーバーチ霊からの通信は、1920年代から始まり、1981年に霊媒モーリス・バーバネルが亡くなるまでの約60年間続きました。60年にもわたる霊界通信は前代未聞のことで、それを通してイエスの教えやメッセージが地上世界に示されることになりました。『シルバーバーチの霊訓』は、文句なしに“霊界通信の最高峰”と言えます。
『シルバーバーチの霊訓』は、シルバーバーチという一人の通信霊からのメッセージと考えられがちですが、実際にはその内容はすべてイエスの承認を受けたものです。シルバーバーチは繰り返し、自分は高級霊界(イエス)からのメッセージを地上人に伝えるマウスピースにすぎない、と述べています。シルバーバーチは霊界でイエスから――「私(イエス)のメッセージを地上人に伝える役目を果たしてほしい」と要請されました。こうして歴史的な霊界通信である『シルバーバーチの霊訓』が地上に送り出されることになったのです。
このような経緯について、シルバーバーチは次のように述べています。
「ずいぶん前の話になりますが、他の多くの指導霊と同じように私も地上圏に降りて協力者の一団を集め、霊的メッセージを地上界へ届ける仕事を引き受けてくれないかとの懇請を受けたとき、私はそれを使命としてお引き受けしました。」
「ここで私自身の使命についてお話ししたいと思います。先ほど申した通り私はさる筋(*イエスのこと)から使命を仰せつかったのですが、そのときこう言われたのです。『使命を果たすためには、あなたは物質界まで降りなければなりません。そして適当な道具(霊媒)を見つけてから、その霊媒と霊的に親近性のある人間を数名選び出し、その霊媒を通してあなたがメッセージを語る場を用意しなくてはなりません』――その言葉通り、私がここへ、あなた方を導いたのです。」
「私の役目は、私が所属する霊団からのメッセージをお届けすることです。この霊媒と私自身の力量の範囲内で受け取ったものを、忠実に伝達する努力を続けてまいりました。」
「実は前回の会合(*イエス主催の大審議会のこと)で神庁の高級霊たちとお会いしたのですが、その席上で私はお
褒 めの言葉をいただき、使命が順調に進捗 していることを聞かされました。その言葉に、私は思わず感激の涙を流しました。しかし、使命が終わったわけではありません。まだまだ為さねばならないことがあります。」
シルバーバーチは、大審議会でイエスから使命が順調に進んでいることを伝えられ、お褒めの言葉をいただいて感涙にむせんだ、と言っています。
詳しく知りたい
『シルバーバーチの霊訓』に関する、イエス自身の言葉
『シルバーバーチの霊訓』について、イエスは次のように述べています。
「『シルバーバーチの霊訓』を降ろすのに、高級霊の一大霊団の力を結集したのだ。あれは私にとって本当に感無量の出来事であった。今、さらにそれをバイブルとして世界に広めようとしている。皆は、その神の教えの一番の信徒なのだ。」
「皆は世界中に、神のシールが貼られた真理、つまり私が降ろした『シルバーバーチの霊訓』を広める役目を担っている。」
「『シルバーバーチの霊訓』の土台となる教えは、私が神から承認を得て、今の地上人に届けるに相応しい内容ばかりである。『シルバーバーチの霊訓』には、神のシールが貼られている。この唯一“人類の霊性進化を促す最高の教え”を私は携え、皆の元に現れた。私はここに集う皆と共に、これからこの『シルバーバーチの霊訓』を日本のみならず世界に広めるために、神より再臨のお許しをいただいてこの場に臨んでいる。」
「私は今から100年前より60年間、シルバーバーチをマウスピースとして霊訓を降ろした。」
1981年に通信が終了して以降、一度も地上に通信を送ってこなかった“シルバーバーチ”
シルバーバーチは、「イエスの教えを地上人に伝える」という使命を受け、歴史的な霊界通信を演出してきました。それは60年にも及ぶ、他に類を見ない傑出した霊界通信です。シルバーバーチは、イエスの教えを伝える“マウスピース”としての役目に徹し、地上人の関心が自分に向けられることを嫌い、指導霊崇拝の対象とならないようにしてきました。さらにシルバーバーチは、自分が他の霊媒を通して通信を送るようなことはないことを表明しています。シルバーバーチはどこまでも、イエスの道具としての使命に徹してきました。そしてバーバネルの死後も、その姿勢を貫いています。
そうした事情も知らず、地上ではバーバネルの死後、“シルバーバーチが通信を送ってきた”というようなデマが飛び交いました。結論を言えば、バーバネルの死後、シルバーバーチが他の霊媒を通して地上に通信を送ってきたことは一度もありません。「イエスの地上再臨」に関連して、私たちのサークルには歴史上、名の知られた高級霊から通信が送られてくるようになりましたが、シルバーバーチからの通信は一切ありません。イエスが直接通信を送ってくる中にあっても、シルバーバーチは地上時代に表明したことを固く守って、通信を送ってくることはありませんでした。私たちは、尊敬しているシルバーバーチから通信を受けたいと思ってきましたが、それが実現したことは一度もないのです。そうしたシルバーバーチの誠意と使命に徹する姿勢に感動し、私たちのシルバーバーチに対する信頼は、いっそう高まりました。
ある時から、イエスが私たちに、シルバーバーチの言葉や様子を伝えてくれるようになりました。「大審議会において、シルバーバーチが普及会の活動をことのほか喜んでいた」といった内容です。また、サークルの学習会を見学にきたときのシルバーバーチの感想を伝えてくれたこともありました。サークルで重要なイベントが開かれたときには、イエスはシルバーバーチやインぺレーターやパウロなどの高級霊を引き連れて参加し、その様子を伝えてくれました。その度に私たちは、大きな感動に包まれました。
『シルバーバーチの霊訓』の普及を中心とするスピリチュアリズム運動
スピリチュアリズム運動は、「イエスの地上再臨」の準備として、1848年から始まりました。スピリチュアリズム運動は、物質中心主義と利己主義に覆われ、霊的光が届かない地上世界にイエスの霊的影響力(霊的光)をもたらし、それを世界中に広げることを目指しています。すなわち、地上世界の“霊的開拓・霊的浄化”を目的としています。そしてそれは同時に、霊界通信を通して地上人に「霊的真理(イエスの教え)」をもたらすための準備のプロセスとなっていました。すでに述べたように、霊界通信の中で最も優れたものが『シルバーバーチの霊訓』です。それはイエスが霊的真理を伝えるために準備した通信であり、イエスの教えそのものなのです。
したがって“スピリチュアリズム”は――『シルバーバーチの霊訓』を中心とする霊的真理の普及運動でなければなりません。スピリチュアリズムは、『シルバーバーチの霊訓』を人類共通のバイブルにすることを目的としています。スピリチュアリズム運動が『シルバーバーチの霊訓』の普及を中心とするようになったとき、それはイエスの「地球人類救済計画」に一致し、本来の使命を果たすことができるようになるのです。
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(3)『シルバーバーチの霊訓』を通して明らかにされるイエスの思想と教え
――『シルバーバーチの霊訓』を地球人類のバイブルにすることが、イエスの願い
『シルバーバーチの霊訓』が、イエスの地上再臨の準備として降ろされたものであることが分かりました。イエスが『シルバーバーチの霊訓』を地上再臨の準備として降ろした目的は、地上人にあらかじめ「霊的真理」を知らせ、自分が地上に再臨したときに人類救済を進めやすくするためでした。
イエスが目指す地球人類救済とは――「霊的真理に基づく救い」です。それは、これまで地上の宗教で説かれてきたような贖罪や奇跡、また単に神仏を信じてその力にすがることによってなされるものではありません。
人類の救いは、「霊的成長」と表裏一体の関係にあります。「霊的成長」こそが人間にとっての救いであり、本当の幸福をもたらすものなのです。そしてその霊的成長は、「神の摂理」に一致した生き方をすることによって達成されます。したがって、人間が救われるためには「神の摂理」が何であるのかを知らなければなりません。「神の摂理」とは、霊的真理のことです。すなわち、真理を実践することが真の救いに至る道なのです。それを、イエスは人々に教えようとしたのです。
イエスは『シルバーバーチの霊訓』を通して、人間としての正しい生き方を示しました。人間は、『シルバーバーチの霊訓』の内容を正しく理解し、それを実践することによって霊的成長をなし、イエスが与えようとした“真の救い”を手にすることができるようになるのです。イエスは『シルバーバーチの霊訓』を通して、地上再臨に先立つ霊的準備を進めてきたのです。
地球人類はこれまで、人間の救いの決め手となる「霊的真理」について何も知りませんでした。人類は、人間に霊的成長と救いをもたらす霊的真理、人間にとって不可欠な霊的知識を知らないまま現在に至っています。それを一言で表現するなら、人類はこれまでずっと「霊的無知」の状態にあったということになります。
人間が霊的成長をなし、救いを得るために知らなければならない霊的真理とは――「神についての真実」「死と死後の世界についての真実」「人間自身についての真実」「地上人生(生き方)についての真実」です。地球人類は、こうした肝心なことを全く知らないまま生きてきました。「霊的無知」ゆえに、的外れで間違った生き方をしてきました。「霊的無知」が地球を悲劇が蔓延する暗黒の惑星にしてきたのです。そして他界した人間の多くが霊界下層で“地縛霊”になるという悲劇を招いてきたのです。
イエスは、『シルバーバーチの霊訓』を通して「霊的真理(神の摂理)」を人類に示しました。人々は『シルバーバーチの霊訓』によって、イエスの思想・教えを知ることができるのです。あらゆる霊界通信の中で『シルバーバーチの霊訓』が傑出しているのには、こうした理由があるのです。
二千年来の悲願であった地上再臨を果たし、地上人に直接働きかけることができるようになったイエスは、次のように言っています。「私は、地上人一人一人に会って伝道したい。真理を伝えて、すべての人間を救いたい。一人一人に幸せになってもらいたい」――このイエスの言葉には、全人類に対する深い愛の思いが込められています。イエスが「一人一人に会って伝道したい」と言っているのは、『シルバーバーチの霊訓』を伝えたいということです。それが、イエスの教えだからです。
イエスの願いは――『シルバーバーチの霊訓』を地球人類のバイブルにすることです。『シルバーバーチの霊訓』を通して人々は「霊的真理(神の摂理)」を知り、霊的成長の道を歩むことができるようになります。イエスの教えを実践することによって、全人類が救われることになるのです。
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