“摂理の神”とアインシュタイン
――シルバーバーチと同じ“摂理の神”の存在を主張した天才物理学者
インフォメーションNo.36
今回は、20世紀最大の物理学者と言われるアインシュタイン(1879~1955)を取り上げます。アインシュタインは「相対性理論」を生みだした天才物理学者として、その名を知らない人はいませんが、実はアインシュタインとスピリチュアリズムには、とても深い関係があります。現在、アインシュタインは霊界でスピリチュアリズム運動の一端を担って働いています。地球人類を救済するために精力的に活動しています。
そうした霊界でのアインシュタインの様子を含め、これまで誰にも知られていなかったアインシュタインの真実について紹介します。
(1)20世紀最大の天才物理学者
――「相対性理論」の発見と物理学の大飛躍
18~19世紀の科学界を支配した「ニュートン力学」
――「相対性理論」以前の近代科学の隆盛
アインシュタインの誕生に先立つ200年間(18、19世紀)は、ニュートン(1642~1727)が発見した「物理法則」を土台として、科学は大きな発展を遂げてきました。ニュートンが発見した力学(運動方程式・万有引力)によって、地球上だけでなく宇宙の天体を含めたすべての物体の動きを説明することが可能となりました。ニュートンの運動法則によって、人類は物体の運動をほぼ完璧に理解できるようになったばかりでなく、天体の運動までも統一的に理解できるようになりました。天体の動きを予見することが可能となったのです。
これによってそれまで“神の業”とされてきた天体の運行が数式で表されることになりました。こうした状況は、必然的に宗教(*特にキリスト教)に対する批判の声を生みだし、科学の無神論化の動きを加速させることになりました。これまで長い間、キリスト教が説いてきた教えは間違っているとの考え方が広がり、キリスト教会は大きな衝撃を受けることになりました。
ニュートンが発見した物理法則は物理学(科学)に革命をもたらすと同時に、人間の物質世界に対する認識と、神についての考え方を根本から修正することになりました。そして“宗教と科学は相容れないもの・対立するもの”という構図ができ上がりました。科学者は“無神論者”であることが当たり前という風潮ができ上がりました。
19世紀半ばにスピリチュアリズム運動が始まり、当時の一流の科学者によって心霊研究が進められました。それは近代科学が絶頂期を迎え、宗教に対する批判が大きくなり、世の中全体が“無神論”の方向に向かおうとしていた時でした。したがって当時、心霊研究に携わった科学者のほとんどが、神の存在も死後の世界も信じない“唯物論者”だったのです。そうした科学者が、生々しい心霊現象の事実を突きつけられて、自分の考え方を根本から変えることになったのです。
*ニュートンが発見した物理法則は、当時の社会全体に“無神論”の風潮をつくり上げることになりました。そのため多くの現代人は、ニュートンは神の存在を否定していたと思っています。しかし、事実は正反対で、ニュートンは熱心なキリスト教徒として人生を全うしています。神の存在を否定し、無神論を主張するようなことは一切ありませんでした。
ニュートンは、自分が発見した物理法則が神の存在を否定することになるとは夢にも思っていなかったのです。神の存在を否定するどころか、自分が発見した物理法則は、神が被造世界を支配するために設けたシステムであると考えていました。ニュートンにとって新たな物理法則を発見することは、それまで知られてこなかった“神の姿”を知ることだったのです。ニュートン力学を“無神論”と結びつけて解釈したのは、後世の科学者たちです。
スピリチュアリズムではニュートンと同じく、宇宙を支配する法則は、大霊である神が設けたシステムであると考えます。
「相対性理論」の登場
アインシュタインは、1879年、南ドイツのユダヤ人の両親のもとに生まれました。彼は20代の頃から物理学者として大きな成果をあげ、20世紀最大の天才物理学者と称されることになりました。彼の功績は、「相対性理論」の発見としてよく知られています。アインシュタインが発見した相対性理論によって、それまで絶対不動の物理法則と考えられてきた「ニュートン力学」に対する認識が、大きく修正されることになりました。
18~19世紀には、ニュートン力学に基づく近代科学が急激な進歩を遂げ、19世紀の終わり頃に至ってピークを迎えることになりました。科学者の誰もが、もはやニュートン力学を越える法則などあり得ないと信じていました。ところがそうした状況が、20世紀に入って早々に根底から覆されることになりました。ニュートン力学を越える物理法則が発見されたからです。それがアインシュタインの「相対性理論」だったのです。
相対性理論は、18~19世紀の間、ニュートン力学によって支配されてきた科学界に根本的な変革をもたらすことになりました。そして20世紀の物理学(科学)は、「相対性理論」と「量子論」という画期的な2つの理論によって大きく飛躍することになったのです。
「特殊相対性理論」と「一般相対性理論」
アインシュタインの相対性理論は、1905年に発表された「特殊相対性理論」と、1915年に発表された「一般相対性理論」の2つの理論から成り立っています。
「特殊相対性理論」は、“光の速度の不変性”(*光速度不変の原理)を絶対的な指標としたときに成立する理論です。光速度を不変の基準とすることで、それまで不変と思われてきた“時間”が延び縮みすることになる、すなわち光速度に対して“時間”が相対的になる、という理論です。私たちの日常生活における運動は、光速度のような極端なスピードとは無縁であるため、実際には時間の伸び縮みは問題になりません。しかし、光速に近いスピードの運動体(ex.素粒子など)においては、時間の伸び縮みが無視できなくなります。ニュートン力学が示す世界は、特殊相対性理論に照らしてみるなら、近似値の中での世界ということになります。
「特殊相対性理論」は、等速運動の条件下でしか適用できない“特殊(限定的)”な理論です。そこでアインシュタインは、加速度運動を含めたすべての運動を説明する(*「一般的説明」が可能な)理論構築を目指しました。そしてでき上がったのが「一般相対性理論」でした。一般相対性理論は、特殊相対性理論で考慮されていなかった“重力”(*ニュートンが発見した“万有引力”のこと)の影響を取り込んで、より壮大な理論としてまとめ上げたものです。それはまさに画期的な重力理論でした。
「一般相対性理論」は、重力が極端に強いと空間が曲げられるようになり、そこでは光の進路が曲げられ、時間の進み具合が遅くなる、という結論を導きだします。重力とは質量を持つ物体に働く力のことですから、重力と時間・空間の関係は、物質と時間・空間の関係ということになります。アインシュタインは、時間と空間と物質の関係の統一化を図り、それを「一般相対性理論」として完成させました。アインシュタインは苦心の末に、時空と物質(重力)の関係式(方程式)を明らかにしました。それが“重力場の方程式”で、「アインシュタイン方程式」と呼ばれるものです。(*ここでは「アインシュタイン方程式」についての説明は省略します。)
「相対性理論」による宇宙の解明と、宇宙物理学の展開
「一般相対性理論」は、宇宙の状態や運動を解明する際の切り札と言うべきものです。一般相対性理論によれば、非常に重い物体の周りには強い重力が発生し、時空が激しく曲げられることになります。そこでは周囲の物質は強い重力によって吸い込まれ、光さえも出られなくなります。それが“ブラックホール”です。太陽を圧縮して半径3キロの球体にするなら、そこにブラックホールが発生することになります。アインシュタイン自身は、初めはブラックホールの存在に懐疑的でしたが、超新星の爆発時に、星の中心がブラックホールになっている事実が発見され、一般相対性理論の正しさが証明されることになりました。
さらに「一般相対性理論」を宇宙にあてはめると、宇宙が膨張・収縮するという結論が導きだされます。宇宙が膨張するという結論についても、アインシュタイン自身は信じることができませんでした。しかし、1929年、ハッブル望遠鏡による観測によって宇宙が膨張している証拠が発見されました。これによって「宇宙膨張説」が立証されることになり、現在では宇宙の膨張は、地球人類にとって常識的知識となっています。このようにアインシュタインが発見した理論は、実際の観測によって確認され、その正しさが証明されることになりました。最近では重力波の発見によって、相対性理論の正しさが証明されています。
「一般相対性理論」によって人類は、宇宙に関する新事実を次々と知ることになりました。現在では“宇宙物理学”という科学分野が形成され、「相対性理論」と「量子論」を駆使して、宇宙の解明が精力的に進められています。
(2)「特殊相対性理論」が導きだした“原子核エネルギー”の存在と、原子爆弾の製造
アインシュタインの業績は「相対性理論」の発見として広く知られていますが、彼が最初に唱えた「特殊相対性理論」の帰結として発表された有名な公式が、原子爆弾を生みだすことになってしまいました。その原子爆弾が世界で初めて日本に投下され、多くの日本人が犠牲になりました。
原子核エネルギーの発見と、原子爆弾の製造
アインシュタインが最初に唱えた「特殊相対性理論」の帰結として発表された公式は、一般の人々にもよく知られています。その公式は、エネルギーと物体の質量との関係を示したもので、「E=mc²」と表されます。Eはエネルギー、mは質量、cは光の速さを示しています。したがってこの「エネルギー=質量×光の速さの2乗」という公式は、質量を持っている物体は膨大なエネルギーを内包している、ということを意味しています。「物質は、巨大なエネルギーの塊である」ということを示しています。
ほんのわずかな物質でも、核分裂させると膨大なエネルギーが生みだされます。例えば、水1gを構成する酸素と水素の原子を核分裂させると、広島に投下された原爆の1.5倍ものエネルギーが発生します。実際の原爆は、水ではなく分裂しやすいウランやプルトニウムを使用しますが、アインシュタインが発見した公式に基づいて“原子爆弾”がつくられることになったのです。
この公式は、地球上に明るい未来をもたらす可能性を秘めたものです。エネルギー問題を根本的に解決することができる“夢の技術”を提供するものです。しかし、第二次世界大戦中にアメリカで原子爆弾が開発され、最も残虐な“殺人兵器”として多くの犠牲者を生みだすことになってしまいました。
原爆の使用に猛烈に反対していたアインシュタイン
アインシュタインは当時、ナチスが原爆を開発していることを知り、その防衛対策としてアメリカでも急いで原爆を開発するように進言しました。それが後に“マンハッタン計画”という極秘の開発計画を押し進めることになりました。国家の総力を傾けて進められた原爆開発計画は、終戦間際になって成功し、それが直ちに日本に投下されることになりました。(*戦時中には、日本でも原子爆弾の開発がひそかに進められてきましたが、基礎研究の段階にとどまり、実用には至りませんでした。)
アインシュタインが発見した「相対性理論」によって原子爆弾の可能性が示唆され、急ピッチでその開発計画が進められました。そして原子爆弾の製造が成功し、実際に“大量殺人兵器”として使用されることになってしまったのです。
アインシュタインは原爆の使用に対して、徹底して反対してきました。彼は戦後、原爆について次のように述べています。
「実は、私自身は原爆の研究開発には全く関わっていなかった。ルーズベルト大統領宛の手紙と言われているものは、マンハッタン計画を進めるうえで科学者たちとワシントンとの間に適切な関係をつくりたいと希望していたシラード博士のために書いた紹介状にすぎない。私はドイツが原爆開発に取り組んでいるという報告を受けたとき、核兵器による防衛に言及したことがある。ヒトラーがロンドンを原爆で破壊する前に、アメリカは早急に原爆開発に着手しなければならないと思ったからである。
後に原爆を日本に落とす計画があることを知ったとき、私は全力をあげてトルーマン大統領に計画の中止を訴えた。世界中の人々が見守る前で、無人島に原爆を投下するだけで、日本でもどんな国でも降伏させるには十分だったからである。」
「広島と長崎の原爆投下を知っていたなら、私は1905年に発見した公式(特殊相対性理論)を破棄していたであろう。」
*アインシュタインの言葉については『EINSTEIN AND THE POET』から引用しています。
日本と日本人を心の底から愛していたアインシュタイン
アインシュタインは日本への原爆投下に対して、アメリカに滞在中の湯川秀樹博士のもとを訪ね、謝罪の言葉を述べています。アインシュタインは、「原爆で何の罪もない日本人を傷つけてしまった。こんな私を許してください」と言って激しく泣きだし、何度も何度も頭を下げて謝罪の言葉を口にしました。
生前のアインシュタインの親日ぶりは、さまざまな言動や伝記を通してよく知られています。彼の親日的発言は単なる外交辞令ではなく、真に日本を愛する思いから発せられたものでした。そうした心の底から愛する日本人を、原爆で殺害することになってしまったのです。自分が発見した理論から原爆が生みだされたことに、彼は激しい心の痛みを感じたのです。
アインシュタインは霊界に入ってからも、日本と日本人に対する強い思いを持ち続けてきました。そして繰り返し、「自分が日本と日本人を愛していることを、日本の皆さんにぜひ伝えてほしい」とのメッセージを送ってきました。さまざまな“しるし”を通して、自分(通信霊)が本物のアインシュタインであることを示し、日本人に対する愛情を披露しています。そして中国の核の脅威に対して、自分たち(霊界の者たち)が全力を挙げて日本を守ると断言しています。(*20世紀後半期における2度の“第三次世界大戦”勃発の危機が、すんでのところで回避されたのには、こうした霊界からの働きがあったものと思われます。)
アインシュタインの言葉は、いつも力強く、ストレートで包括的です。彼の生前の個性(人柄)が、そのまま霊界に持ち越されていることを感じさせられます。アインシュタインからのメッセージを受け取るたびに、彼の日本を愛する思いが伝わってきて、私たちは深い感動に包まれます。強い愛の絆を実感します。触れれば触れるほど、言葉を交わせば交わすほど、ますますアインシュタインに対する親しみが増し、スピリチュアリズムの同志としての思いを強くします。
(3)偉大な“宗教思想家”であったアインシュタイン
――シルバーバーチと同じ「深遠な霊的真理」を主張
アインシュタインは、世間一般には人類史上最大の科学者として知られていますが、実は彼には天才物理学者としての顔だけでなく、卓越した“宗教思想家”としての一面もありました。アインシュタインは優れた物理学者として科学に多大な貢献をしたばかりでなく、宗教思想家としても偉大な功績を残しました。科学者は無神論者であることが当たり前と思われていた風潮の中で、アインシュタインは神や宗教について「深遠な宗教思想」を主張してきたのです。
キリスト教に批判的だったアインシュタイン
アインシュタインはユダヤ人として、キリスト教徒からのさまざまな偏見にさらされ、迫害された体験を持っています。アインシュタインの語録や伝記を見ると、彼がキリスト教に対して厳しい批判の言葉を発し、キリスト教に嫌悪感を抱いていたことが分かります。
アインシュタインは若い時、スピノザ哲学に傾倒していたことがあります。スピノザ哲学は“汎神論”として有名です。スピノザは、「宇宙は法則でつくられていて、そこには何らかの理由や道徳的な意味などはない。神とは非人間的な宇宙の秩序であり、人間にはその本質は理解できない」とし、キリスト教の創造神を否定する汎神論(*一種の理神論)を主張しました。そうしたスピノザの哲学が、若き日のアインシュタインの心の支えになっていたようです。
アインシュタインはキリスト教の神観について、厳しい批判を繰り返しています。「聖書の神は信じられない。(そのため私は)自然の中に現れる神のみを信じるようになった」と、キリスト教の神に反する「摂理の神」を主張しています。「教会の権威に基づく神の概念は受け入れられない」「私は若者たちに、教会の人格的な神の教義を植え付けるのは好きではない」 と語っています。そのためキリスト教会から、アインシュタインは無神論者である、とのレッテルを貼られることになってしまいました。
ナチスとカトリック教会に対する反発
アインシュタインのキリスト教に対する嫌悪感は、ナチスの登場とユダヤ人に対する迫害にともなって大きくなっていきました。アインシュタインはナチスから迫害され、1933年、アメリカに亡命します。
当時、バチカンとナチスは、“お互いに干渉しない”という協定を結んでいました。そしてカトリック教会は、ナチスによるユダヤ人迫害に対し、黙認を続けることになりました。そのためアインシュタインは、キリスト教に対する批判を強め、「すべての宗教組織はないほうがいい」と訴えるまでになりました。
ナチスと協定を結んで、ユダヤ人虐待に間接的に手を貸すことになったカトリック教会に対して、アインシュタインは次のような激しい非難の言葉を投げかけています。
「教会はいつも権力者に自らを売り渡し、義務の免除と引き換えに、どんな取り決めにも応じてきた。聖職者たちは、いつの世も、自分たちの地位や教会の財産が守られさえすればよしとし、政治や制度の腐敗に対して戦いを挑むようなことはほとんどない。」
「歴史上、ナチス・ドイツほど暴力が蔓延した時代はない。強制収容所に比べたら、チンギスハンのやったことなど子供の遊びにすぎない。しかし、それにも増して私が嫌悪するのは、教会がその事実に対して黙認していることだ。カトリック教会は、いずれその代償を払うことになるだろう。」
「摂理の神」を主張
――シルバーバーチと同じ神観を説く
アインシュタインの伝記や対話集を見ると、彼がしばしば神についての考えを述べていたことが分かります。アインシュタインは、科学者が集まる席でたびたび神を話題にし、神の存在について議論しました。そのため科学者仲間から、アインシュタインはすぐに神の話を持ちだすと敬遠され、ある種の変人と思われていました。
アインシュタインが、神について真剣に議論する様子を思い浮かべると、彼が他の科学者と霊的・精神的に全く違っていたことが分かります。アインシュタインという人類史上最高の天才物理学者が神の存在を信じ、それを熱心に主張していたことに驚かされます。
しかし、さらに驚かされるのは、彼が主張していた神についての内容です。アインシュタインが主張していた神とは、何とシルバーバーチが強調している「摂理の神」と全く同じものだったのです。シルバーバーチと同じ神観を、アインシュタインは繰り返し人々に語っていたのです。『シルバーバーチの霊訓』の最大の特徴は、「摂理の神」を強調するところにあります。
「摂理の神」とは、神が直接、人間に関与することはなく、摂理を通して間接的に人間と関わりを持つというものです。それは、どれほど神の名を呼び求めても、また熱心に祈り求めても、その願いが摂理に一致していなければ、一切聞き入れられないということを意味しています。「摂理の神」について人間サイドから言えば、人間がどれほど神にすがって助けを求めても、聞き届けられることはないということです。そうした「摂理の神」に基づく信仰は、これまで地球上に存在したことはありません。
「摂理の神」は人間にとって、あまりにも冷酷で厳格な存在として映ります。神に願いを訴え、奇跡による特別な恩寵や導き・守護を期待してきたのが、これまでの地球上の宗教に共通する信仰でした。「摂理の神」は、そうした信仰を全く意味のないものとして否定します。「摂理の神」は、地球上の宗教に革命的変化を起こすことになるのです。
アインシュタインは「摂理の神」について、次のように述べています。
「私は自然界の法則(摂理)を観察するとき、畏敬の念を抱く。その法則を授けてくれた存在者がいなければ、こうした法則は存在しないからだ。」
「私は、創造原理と宇宙法則に基づく秩序ある規則性を信じている。」
「私は善に報い悪を罰するといった(これまで信じられてきたような)神を信じない。私が信じる神とは、善悪の判断を自らが造られた摂理によって決定し対処する存在である。神が造った宇宙は、不変の法則によって支配されているのであって、神が自分の都合によって気ままに支配しているのではない。」
「神は法則とともに働いている。」
「私が関心を持っているのは、倫理的な法則(神の摂理)に従って生きることだけだ。その法則は、国家の法律(人間がつくった法律)と矛盾していることが多い。」
『シルバーバーチの霊訓』を正しく理解している人なら、アインシュタインが主張している神と、シルバーバーチが説いている神が全く同じものであることに気がつくことでしょう。それにしても、物理学者であったアインシュタインが、どうして『シルバーバーチの霊訓』と同じ神観を主張することができたのでしょうか。優れた霊性の持ち主でないかぎり、あり得ないことです。アインシュタインが、天才的頭脳と同時に優れた霊性の持ち主だったことが分かります。
これまで地球上の宗教は、いずれも間違った神の姿を説き、それを人々に教え、的外れな方向に洗脳してきました。その結果、宗教組織を通して人々の魂は“霊的牢獄”の中に閉じ込められてしまいました。人間の霊的成長を促すことが宗教の最大の使命であるにもかかわらず、人々の魂を牢獄に閉じ込め、霊的成長の道を妨げてきたのです。スピリチュアリズムの到来とともに、シルバーバーチによって「摂理の神」という真実の神の姿が明らかにされることになりました。それは従来の宗教の間違いを根本から正し、地球上に人類史上“最大の宗教革命”を起こすことになります。
*残念なことに現時点では、スピリチュアリストといえども、シルバーバーチが説く「摂理の神」の教えの重要性を理解している人はあまりいません。シルバーバーチのファンを自認するスピリチュアリスト自身が、シルバーバーチの教えを正しく理解していないのです。
それに比べると、シルバーバーチの教えを正しく理解しているアインシュタインは、まさに本物のスピリチュアリストと言えます。スピリチュアリスト以上のスピリチュアリストと言えます。
アインシュタインが地上にいた時代には、科学者は“無神論者”であることが当たり前とされていました。また、神と言えばキリスト教が説く神観が常識とされ、それに反する意見は異端として排斥されました。そうした時代にあってアインシュタインは、科学界・宗教界・キリスト教会を敵に回して、「摂理の神」の存在を主張してきたのです。
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「宇宙宗教」について
スピリチュアリズムは、「摂理の神」を中心とする宗教です。そしてアインシュタインも、「摂理の神」に基づく宗教を説きました。それを彼は「宇宙宗教(コズミックレリジョン)」と呼びました。
アインシュタインは、宇宙宗教について次のように述べています。
「人間が宇宙を完全な調和状態に保つ見事な法則を意識するようになるにつれ、自分がいかに小さな存在であるかを悟り始めるようになる。そして野望や陰謀・優越感に振り回されている人間の情けない実態と直面することになる。これが宇宙的宗教の芽生えである。宇宙宗教では、同胞意識と人類への奉仕が道徳規範となる。もし、そのような道徳的基盤がなければ、人類は絶望的な運命をたどることになるのである。」
アインシュタインが主張した「宇宙宗教」とは、まさに今、私たちが携わっているスピリチュアリズムという「超宗教」に他なりません。
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「世界政府」について
彼はまた、「世界政府」の創設を提唱し、地球人類が安心して暮らすことができるシステム(機関)の実現を訴えました。物欲と利己主義に支配され、弱肉強食の争いが絶えない世界に住む人間にとって、世界政府・世界連邦というような話は空想のように思われます。そして現実に多くの識者が、アインシュタインが唱えた世界政府という理想を嘲笑してきました。
アインシュタインが描いた平和な世界とは、実はスピリチュアリズムが目指す「霊的同胞世界」と全く同じものです。「全人類が神を共通の親として認め、利他愛の摂理が支配する世界」――スピリチュアリズムは、こうした理想世界の実現を人類救済計画の最終目的としています。それは地球上に霊的真理が広まり、一人一人の人間が“霊優位”と“利他愛”という神の摂理を実践することによって実現していきます。
霊的同胞世界の実現は、一人一人の“魂の革命”を通して徐々に達成されていくものであるため、今後、何百年、あるいは千年以上もの長い期間を要することになりますが、それこそが地球人類が“真の救い”に至る唯一の道なのです。アインシュタインは、スピリチュアリズムの最終目的である神を共通の親とする「霊的同胞世界」と同じ世界の実現を願い、その世界を心に描いていたのです。
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アインシュタインは、きわめて優れた宗教思想家
――高い霊性に恵まれた宗教者
アインシュタインは、キリスト教が説く神は間違いであるとしました。イエスを三位一体の神に位置づけし、同時に唯一の神の子供とする矛盾したキリスト教の神観を否定しました。シルバーバーチも、キリスト教の神観を厳しく批判し否定しています。そしてアインシュタインは、シルバーバーチと同じ「摂理の神」という真実の神観を主張しました。
しかし、アインシュタインが説いた画期的な神観は、当時の人々にはほとんど受け入れられませんでした。物理学の「相対性理論」と、宗教思想における「摂理の神」は、人類史上最も高いレベルの真理です。一方は物質次元の法則で、他方は霊的次元の法則です。そうした両世界における真理の発見は、霊性と知性を兼ね備えたアインシュタインであってこそ成し遂げることができた偉業です。地上時代のアインシュタインは、間違いなく霊界から導かれていました。その結果、科学者として最高の貢献をなすと同時に、宗教者としても優れた貢献をなすことができたのです。
シルバーバーチは、次のように述べています。
「皆さんは、自分では意識していなくても、霊界から大変なインスピレーションを受けているのです。地上には偉大な科学者、偉大な発明家、偉大な教育者と呼ばれている人が大勢いますが、実際はこちらの世界からの情報の媒体にすぎないのです。真理とか発見といったものは地上に届けられさえすればよいのであって、それを誰が伝達するかは重要ではありません。」
アインシュタインは、まさしく霊界から導かれ、霊界から送られてくるインスピレーションをキャッチし、2つの世界の法則を人類に示すことになったのです。
“真のスピリチュアリスト”としての人生を歩んだアインシュタイン
このようにアインシュタインは、神について、宗教について、真の平和について、シンプルな真理を説きました。また、世界政府という地球人類が目指すべき方向性についても言及しました。その内容はいずれも、シルバーバーチと完全に一致しています。
アインシュタインは、世間に迎合せず、称賛に
シルバーバーチは――「人間にとって本当の宗教とは、他人へのサービス(利他的行為)である。宗教とは利他的行為のことにすぎない」と繰り返し述べています。そうしたシルバーバーチの言葉に照らしてみれば、生前のアインシュタインはスピリチュアリズムについて知らなかったにもかかわらず、“真のスピリチュアリスト”としての人生を歩んだことが分かります。どんな宗教指導者よりも、“真の宗教家”としての道を歩んだことになります。
当時、大半のスピリチュアリストは「摂理の神」の重要性に気がついていませんでした。そうした中で、アインシュタインは繰り返し「摂理の神」の存在を主張してきました。その事実は、アインシュタインが高い霊性の持ち主であったことを証明しています。『シルバーバーチの霊訓』を知らないところで、その教えに最も忠実な人生を送ってきたことを思うと、大きな感動が込み上げてきます。
(4)霊界でのアインシュタイン
――科学者グループのリーダーとして、地球人類の平和と真理普及のために貢献
アインシュタインは、天才物理学者として地上人生を送っただけでなく、優れた宗教思想家としての人生も歩み通しました。アインシュタインは『シルバーバーチの霊訓』と一致した卓越した宗教思想を主張し、“真のスピリチュアリスト”と言える生き方をしました。そのアインシュタインは死後、霊界でどのような生活を送っているのでしょうか。アインシュタインは霊界で今、何をしているのでしょうか。
アインシュタインを尊敬する人々にとって、霊界でのアインシュタインの様子は最大の関心事でしょう。ここでは、霊界における現在のアインシュタインの様子について述べていきます。これまで全く知られることのなかった霊界の実情を、(公表が許される範囲で)紹介します。
アインシュタインからの通信の開始
アインシュタインは死後、霊界の大軍団の一員として、スピリチュアリズム運動の推進に加わることになりました。霊界には、地上時代を科学者として過ごした霊のグループがあることが、さまざまな霊界通信によって伝えられてきました。アインシュタインも、そうした霊界の科学者グループの一員として働くことになったのです。そして霊界において今日まで、地球人類の霊的成長と平和な世界づくりのために邁進してきました。
アインシュタインは1955年に地上世界を去り、霊界での生活を始めることになりました。そして死後、65年を経て、私たち地上のスピリチュアリストと交信する時期を迎えました。私たちのサークル(スピリチュアリズム普及会)の一人の霊媒を通して、ある日突然、アインシュタインからの通信が始まりました。「私は正真正銘のアインシュタインだ。私はこの日がくるのを、ずっと待っていた!」という感動的な第一声から通信が始まり、その後もたびたび、私たちのところに貴重なメッセージを届けてくれるようになりました。
アインシュタインという超有名人から通信が送られてきたということが世の中に知られるなら、大センセーションを巻き起こすようになるのは必至です。興奮して色めき立つ人が現れるかもしれません。その一方で、多くの人々が疑いの目を向け、そんなものはインチキだと決めつけるようになるかもしれません。しかし、ここで公表していることは、すべて事実なのです。
*シルバーバーチは――「皆さんの目から目隠しを取り除いてその勢力(大霊団)を目のあたりにさせてあげることができたらと、私はどれほど願っていることでしょう。私が見ている通りに皆さんがご覧になれたらと、どれほど願っていることでしょう。そうすれば、決して絶望することなどないでしょう。暗い陰が、皆さんの人生において居座る場所などなくなることでしょう。なぜなら、皆さんを取り囲んでいる背後の力の強大さをはっきりと理解なさるからです」と言っています。
幸いなことに私たちのところには、数多くの霊界の人々から応援と励ましのメッセージが届けられています。それを通して、スピリチュアリズム運動を推し進めるために、霊界から強力な働きかけがなされている事実を教えられています。その霊界からの励ましの声を、スピリチュアリズム普及に貢献したいと願っているスピリチュアリストの皆さんに知っていただくために、私たちのもとに届けられたメッセージの一部を紹介します。
霊界からの通信の難しさ
――めったに成立しない高級霊との交信
『シルバーバーチの霊訓』をしっかり読み込んで、その内容を正しく理解している人なら、霊界にいる高級霊から通信が送られてくるようなことはめったにないこと、ある意味で奇跡的な出来事であることを知っています。それは、きわめて特殊な心霊現象です。高級霊からの通信は、地上人が期待して得られるものではありません。霊界サイドのタイミングと、地上サイドのさまざまな条件が一致したときに、偶然と思われるような形で発生します。思ってもいなかったときに突然、起きるものなのです。
こうしたことを考えると、次々と歴史上の人物(霊)や地上人の守護霊を呼び出して交信するといったことは、すべて作り話かニセ霊能者の演技(でっち上げ)であることが分かります。そうした通信内容を吟味してみれば、ニセ霊能者(ニセ霊媒)の作り話であることは明白です。
高級霊が地上に通信を送るについては、霊界側にも厳格な決まりがあって、地上に接触するためのさまざまな条件を満たす必要があります。霊界側と地上サイドの双方が厳格な条件をクリアしたとき初めて、高級霊との交信が実現します。アインシュタインも、地上の私たちスピリチュアリストに通信を送るために、その時(順番)を待っていました。地上サイドの条件が整うのを長い間、待っていたのです。そして、やっとその時が到来しました。そうして降ろされた通信の第一声が、先に述べた言葉だったのです。
私たちのところには、これまでも霊界から数多くの通信が届けられています。さまざまなレベルの霊から、また異なる目的を持った霊から通信が送られてきています。私たちは、こちらから霊界に通信を要請したり、通信霊を指名するようなことは一切しません。それどころか出現してきた霊に対しては、それが高級霊であると思われる場合であっても、必ず地上時代の名前と、身元を証明する証拠の提示を求めます。地上時代の名前を思いだせないときには、いったん霊界に戻らせ、霊界で準備してから再度、通信を送ってくるように仕向けます(*地縛霊の場合、自分の名前さえ思いだせないことが多いのです)。霊界で指導霊の訓練を受けて名前が言えるようになって初めて、対応するようにしています。
シルバーバーチは、次のように言っています。
(質問)――自分が交信している相手がどの程度の霊であるかは必ず確認したほうがよろしいでしょうか。
「当然です。そして真実を語っている高級霊であることが確信できたときには、その霊の教えを受け入れ従うべきです。」
霊界の科学者グループを統括
アインシュタインからの通信を通して明らかになったことは、今、アインシュタインは霊界で、科学者グループのリーダー(科学者の霊団の統括者)として活発に活動しているということです。地球人類の救いのために、科学の平和利用のために、あるいは地上から霊界に入ってきた新米の科学者の教育・啓蒙のために働いています。イエスが主導する霊界を挙げてのスピリチュアリズム運動の大霊団の一部を担当して、人類のために積極的に活動しているのです。
私たちスピリチュアリストにとって霊界のアインシュタインは、人類救済のために共に働いている先輩スピリチュアリストなのです。
霊界で「原子力の平和利用の研究」を進める
第一次・第二次世界大戦という激動の時代を生き抜いたアインシュタインは、1955年に76歳で亡くなりました。彼は霊界に行ってから、核エネルギー(原子力)の平和利用を使命として懸命に研究を続けてきました。ある日の交霊会でアインシュタインは、「私は核の平和利用のリーダーとしての仕事をしている」と伝えてきました。
シルバーバーチは――「人類が原子エネルギーを発見したのは時期尚早だった。早すぎた」と言っています。地球人類の霊性レベルに見合った発見ではなかったために核分裂によって生じる放射能をコントロールすることができず、人類は危機に直面することになりました。地球人類の霊性がもっと高かったなら、原子エネルギーから出る放射性物質を無害化する方法も同時に発見していたはずです。原子エネルギーを平和のためだけに利用することができたはずです。しかし、現実には“核兵器”という恐るべき大量殺人兵器をつくり出し、多くの人間の命を奪ってしまいました。霊性が未熟な段階で原子エネルギーを手にしたことで、人類は核の脅威にさらされることになってしまったのです。
シルバーバーチは――「あと数百年したら、人類は放射性物質を無害化(中和化)する方法を発見するだろう」との言葉を述べています。このシルバーバーチの言葉は、霊界でアインシュタインを中心とする科学者たちが放射能の研究を進めている事実を踏まえたうえでの発言だったのです。
これまでアインシュタインから、「現在、放射能除去装置を開発中だ。核の脅威に世界中がおびえている。何としてもその脅威から人類を救わなければならない」というメッセージが届けられています。アインシュタインは、霊界へ行ってからずっと放射性物質を無害化する研究を進めてきました。やがてその成果が霊性の優れた地上の科学者に“インスピレーション”として示されることになるはずです。
霊界で「霊的真理の普及」に携わる
アインシュタインは霊界にいる科学者たちのリーダーとして、原子力の平和利用のための研究を進めていますが、霊界におけるアインシュタインの働きは、それだけにとどまりません。スピリチュアリズム運動を推進する大霊団の一員として、「霊的真理の普及(伝道)」にも積極的に関わっています。特に地上から霊界に入ったばかりの“新米霊”に対して伝道を進めています。そうした伝道の一環として私たちのところに、霊的自覚を持てないために霊的進化の道を歩みだせない霊や、死んだことが分からず地縛状態に陥っている霊を連れてきます。その中には、地上で科学者だった霊も含まれています。彼らは他界すると、科学者の仲間に引き寄せられるのです。
地上で科学者だった人間の多くが“唯物主義”に支配され、無神論者になっています。そして死後も、地上時代と同じ意識を持ち続けています。そのため死後、自分が生きている状況に大きなショックを受け、大混乱に陥ります。こうした新米の科学者の霊に、死後の事実を教えなければなりません。アインシュタインも科学者グループのリーダーとして、新米霊の伝道に携わってきました。
アインシュタインの伝道の状況を、最近の出来事の中から一つ紹介します。霊界での伝道の様子が、リアルに実感をともなって理解していただけるものと思います。
一人の“新米科学者霊”の霊的目覚めと救い
ある時、私たちのところに一人の霊が出てきました。様子からして“地縛霊”の
このような霊的背景があるため、私たちのサークルでの交信には、凶悪な地縛霊や低級霊が出てくることはめったにありません。地上時代の名前を尋ねると、ほとんどの霊が一生懸命に思いだそうとし、素直な態度で接触してきます。そして短時間のうちに「霊的意識」が覚醒するようになります。それと同時に、すでに他界している家族や知人の霊、また指導霊の姿を認識できるようになります。こうして地縛状態から抜け出て、霊的進化の道を歩みだすようになるのです。
その時も、出てきた霊にいつものように地上時代の名前を尋ねましたが、いっこうに答えようとしません。意図的によそよそしい態度を取って、接触を避けようとします。冷ややかにこちらを眺めるような様子で、何度、名前を聞いても答えようとしません。やがて背後から催促されたのか、「アインシュタイン先生から、しぶしぶここに連れられてきた」と言いました。この言葉で、その霊が置かれている状況が理解できました。アインシュタインが伝道の一環として“地縛状態”にある霊を悟らせるために、私たちのところに連れてきたことが分かりました。
地上の霊媒のオーラと接触することで「霊的真理」が相手の霊に伝わりやすくなり、「霊的自覚」が急速に促されるようになります。地上の霊媒のオーラとの接触を通して、自分が死んでいることを瞬時に自覚するようになります。(*ただし、こうしたケースは「救いの時期」がきている霊に限られます。すべての霊に当てはまるわけではありません。)
アインシュタインが、この霊に霊的自覚をもたらすために、かなり強い圧力をかけて私たちのところに連れてきたことが分かりました。地上時代に科学者だった人間にとって、アインシュタインは憧れの存在・尊敬すべき偉大な先輩です。尊敬する大先生に逆らうことができず、彼はしぶしぶついてくることになったのです。
その日は結局、名前を名乗ることなく交信は終了しました。アインシュタインがわざわざ私たちのところに連れてきた人物は、いったい誰だったのだろうか? 「アインシュタイン先生」と、敬意を表した呼び方をしていた様子から、地上時代にそれなりの科学者であったことが推測されましたが、その日はそれ以上のことは分からずに終わりました。(*実はその後、他の霊からの通信によって、彼の名前を知らされました。遺族が存命中であるため名前の公表は控えますが、地上時代の彼は物理学研究(素粒子・ニュートリノの研究)の第一人者として、ノーベル賞の受賞が確実視されていました。しかし、ガンを発症し、若くして他界することになってしまいました。闘病中の自分の姿を録画し、それが公表されて大きな話題となりました。)
しばらくして再び、同じ霊が現れました。今度は先回とは異なり、よそよそしい雰囲気は消え、人格の優れた紳士の雰囲気を
「本当に神は存在しているのです。しかし、その神は、キリスト教で説かれてきた三位一体の神ではありません。キリスト教の神は間違いです。スピリチュアリズムでは、“摂理の神”を説きます。それは、アインシュタイン先生が地上時代から主張してきた神と同じものです。これからスピリチュアリズムについて学び、正しい考え方と生き方を身につけてください。利他的な生き方をすることによって心が成長し、本当の幸せに近づいていくことができます」。すると、「利他的な生き方が大切なのですね」と返事が返ってきました。「そちらの世界には、神についての真実を教えてくれる指導者がいますから、その人を通して真理を学んでください」と言うと、感謝の言葉が返ってきました。
地上時代に彼の心を占めていた“無神論”は、死後、霊界に入ってからもしばらくの間、彼の心を支配し続けました。死を自覚した後も、神の存在を認めることができず、リーダーであるアインシュタインの見解に同意しませんでした。しかし、地上との接触を通して霊的自覚が促され、「霊的真理」を受け入れられるようになりました。実はアインシュタインは、こうした状況を予想して、彼を私たちのところに連れてきたのです。アインシュタインと協力して、私たちは霊界の物理学者の“魂”に劇的な変化をもたらすことができたのです。
その後、彼が現れ、次のような言葉を述べました。「今は真理が分かるようになりました。今後はアインシュタイン先生に一生、師事していくつもりです」――私たちは、新たな霊的人生を歩みだしたかつての物理学者の前途にエールを送りました。
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