スピリチュアリズム・トピックス

“人間の愛が植物を育てる”

ニューズレター第47号

『ツーワールズ』2009年9月号の巻頭コラムに、たいへん興味深い記事が載っていました。今回はその一部分を紹介します『ツーワールズ』の巻頭コラムは、編集長のトニー・オーツセンが毎号執筆しています)

これまでチャールズ皇太子は、常にマスコミのからかいの的にされてきました。英国民の中には皇太子を変人で奇妙な人間だと思っている人々が大勢います。それは彼が有機園芸(有機のガーデニング)を推奨したり、共鳴建築への回帰を呼びかけたり、現代医学を批判して補完療法の普及を提唱してきたからです“共鳴建築”とは、人間への思いやりをコンセプトにした建築で、現代の主流であるコンクリート建築に反するものを指します)

皇太子はまた「人間が植物に話しかけると喜びの反応を示したり、植物の成長が促されるようになる」と主張してきました。彼は20年以上も前から「植物に話しかけることはとても重要なことであり、植物は人間の語りかけに確実に応える」と述べてきました。

このほど王立園芸協会(RHS)による実験研究によって、皇太子が長年主張してきたことの正しさが立証されることになりました。RHSは英国サリー州ウィスリーに拠点を置いていますが、最近そこで「トマトの苗に対する人間の声の影響」に関する1ヶ月の研究が行われました。その結果は実に驚くべきものでした。


研究はまず、植物にささやきかけてくれる人間の募集から始まり、そのための広告記事が『タイムズ』紙に掲載されました。応募者の中から10人の音質・音声の違う人間が選ばれました。この10人のボランティアによって、シェークスピアの『真夏の夜の夢』、ダーウィンの『種の起源』、ジョン・ウィンダムのSF『トリフィド時代―食人植物の恐怖』の一節が朗読され、それが録音されました。

そして次に、その録音した音声を植物に聞かせました。植木鉢の根の高さのところにMP3プレーヤーのヘッドホンが取り付けられました。被験植物は同じ温室内に置かれ、実験の前期・中期・後期ごとに、それぞれの背丈が計測されました。一方、比較対照のために、音声を何も聞かせない植物も同時に温室内に準備されました。

実験の結果、チャールズ・ダーウィンの子孫のサラ・ダーウィン女史が『種の起源』を朗読したものを聞かせたときが、植物の成長率が一番高かったことが明らかになりました。その植物は、音声を聞かせなかった対照植物の中で最も成長率の良かったものと比べ、およそ3分の2インチ(約1.68cm)も背丈が高くなっていました。

実験の後で、サラは次のように述べています。「私の声がトマトの成長を促すことになったのは、本当に光栄なことです。私は長年(自然史博物館で)ガラパゴス諸島から採取してきた野生のトマトの研究をしてきました。私の音声が植物にとって心地よかったためか、あるいは『種の起源』の内容が影響を及ぼしたのかは分かりませんが、いずれにしても植物を目覚めさせ、意識を喚起させることになったことは、たいへん意義深い出来事でした。」


庭園監督でこの実験の責任者でもあるコリン・クロスビーは、次のように語っています。

「“どのようにしてしゅが生まれたのか?”という話の内容には、植物に反応を引き起こすような何らかの素晴らしくて心地よいものがあったのかもしれません。サラの声にどのような不思議な特性があるのかは正確には説明できませんが、彼女の声の高さや音色にそうさせる何らかの要素があるに違いありません。またこの研究で、男性の声よりも女性の声の方が、植物の成長を促すのに有効だということも分かりました。

私は長年、植物は人間の励ましの声に応えると確信してきました。今もそれを固く信じています。私は常に植物に話しかけていますし、おそらくほとんどの庭師にも、こうした体験があるはずです。人間はやさしく植物に話しかけたり、脅しのようなきつい言葉を投げかけていますが、そのたびに植物は異なった反応をしているのです。」


最近の研究では、植物と音楽の関係に注目が集まっています。2年前、韓国の科学者がベートーヴェンのソナタ“月光”を聞かせたところ、稲の成長が促進され、開花時期が早まることを発見しました。RHS(王立園芸協会)は、植物が人の声に応えることが事実であることを公表しています。今後は、「なぜ女性の声の方が男性よりも好まれるのか?」についての研究が待たれます。

あえて私(トニー・オーツセン)に言わせてもらうなら、その答えは、「普段から女性の方が男性よりもお喋りだから」ということになります。こんなことを口走ると裏通りから、「余計なお世話よ!」とやじられそうですが……

(以上、『ツーワールズ』のコラムより)


何十年も前から、サボテンなどの植物が人間の感情に反応していることが、しばしば指摘されてきました。サボテンにウソ発見機を接続した実験で、人間が悪感情を持つと、サボテンにマイナスの反応が発生することが確かめられてきました。シルバーバーチは交霊会で、人間の感情に植物が反応することについての質問を受け、「植物には人間や動物とは次元の異なるある種の意識のようなものが存在する」と述べています。

植物が人間の感情に感応するのは、生命反応の一種と考えられます。神は人間と自然界が調和の中で共存し、愛の世界をつくるように創造されました。そのため人間と自然界の存在物(植物)との間に愛とエネルギーの交流が成立するようにしました。植物が人間の感情や愛の思いに反応するのは、こうした神の意図があったからなのです。

それにしてもチャールズ・ダーウィンの子孫の音声が植物の成長を促したという話は、とても興味深いものです。今回のニューズレターは、たまたまダーウィンの進化論を取り上げましたが、ダーウィンは生前、スピリチュアリズムに対してあまり好意的ではありませんでした。霊的真理に照らしてみるなら、ダーウィンの霊性はそれほど高くはなかったということになります。

ダーウィンと比べ、子孫のサラ・ダーウィンの霊性は優れているように思われます。ダーウィンが現代に生きていて『種の起源』を朗読して聞かせても、おそらく植物は何も反応しないでしょう。サラ・ダーウィンという人間の音声から発せられる高い霊性の波動が、植物の成長を促すようになったものと思われます。

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