高級霊界通信を決定する条件
――高級霊の通信に見られる13の共通点
ニューズレター第18号
世の中にはさまざまな霊界通信がありますが、その中で真に霊的価値があるものは、ほんの一部に限られます。大半の人々は霊からの通信の
今回は、高級霊からの霊界通信には、どのような特色があるのかを見ていくことにします。高級霊の霊界通信に共通する特徴を明確にすることによって、霊界通信に対する判断力がさらに飛躍するはずです。より高いレベルの視点を身につけることによって、それ以下のレベルの通信の全体を見通せるようになります。当然のこととして、低級霊からの通信・程度の悪い通信も簡単に見破ることができるようになるでしょう。
ここでは、高級霊の通信の特徴・共通性を、13の項目にリストアップして学ぶことにします。
1.語られる内容が、スピリチュアリズムの「基本的な真理」と100%一致している
高級霊からの通信内容は、スピリチュアリズムによって示された「基本的な真理」と完全に一致し、食い違いがありません。高級霊が、霊的事実と決定的に異なる内容――例えば原罪説・贖罪説・悪魔サタンの存在・キリストの肉体再臨・一人の救世主の出現・終末の天変地異の予言・間違った因果応報説・間違った輪廻再生説などを語るようなことは決してありません。
「基本的な真理と食い違うことは絶対に言わない」ということが、高級霊の通信であるかどうかを判断する明確な目安となります。この際、注意を要するのが、通信内容の中に部分的に、基本的な真理と一致しないものが含まれている場合です。たとえそれが全体の5%というようなわずかなものであっても、見過ごしてはなりません。
こうした通信は、迷わず“低級霊”からのものであると判断して間違いありません。低級霊は、わざと霊的真理を語り、地上人を信用させようとしますが、通信内容のすべて100%を霊的真理に添わせることはできません。霊界通信に対する鋭い鑑識能力は、まさにこの点で必要とされます。
2.通信内容が一貫して、「地上人の魂の成長」を目的としている
高級霊からの通信は、常に「地上人の魂の成長」を最大の目的としています。単なる知識を伝えることより、地上人の霊性向上に役立つ教訓を与えることを優先しています。したがって高級霊の通信では、霊的成長にとってどちらでもいいようなテーマ、好奇心や軽薄な興味の対象となるようなテーマ――例えば守護霊の名前・前世の身元・宇宙人・アトランティス・天変地異などを真っ先に取り上げるようなことはありません。
それどころか地上人の関心が霊性向上とは無関係な方向にそれると、注意を促して肝心なテーマに戻そうとします。言うまでもないことですが、宝くじや馬券など物質的な欲得に関係した質問には、一切答えません。このように高級霊からの霊界通信には、常に地上人の魂の成長についての配慮が一貫して見られます。
これに対して低級霊の通信では、地上人の欲望・好奇心を煽るような内容ばかりが目につきます。地上人の低俗な興味から発せられる質問について長々と自説を並べ立てたり、霊的成長とは無関係な日常生活における物質レベルの問題をさかんに取り上げます。
3.常に「全人類に語る」というスタンスが貫かれている
高級霊の通信には、常に「地球上の全人類に向けて真理を語る」という姿勢が貫かれています。全人類に共通する問題を優先して取り上げています。状況に応じて、地上人からの個人的な質問に答えることもありますが、その場合も必ず、人類全体に向けてメッセージを送るというスタンスが意識されています。地上世界で多くの争いを引き起こす原因となるのが民族意識ですが、高級霊からの通信には、特定の民族だけを擁護するような内容は見られません。
個人向けのメッセージが中心で、「人類の霊的成長」という肝心な点に焦点を合わせていない通信は、高級霊からのものではないと思って間違いありません。
4.通信内容が、上層からの厳格なコントロール下に置かれている
本物の霊界通信は、語られる内容が、常に上層の高級霊界の厳しいコントロール下に置かれています。人類全体に対する計画の中にあって、地上人類に示される霊的真理の内容が厳密にチェックされています。高級霊の通信になればなるほど、これまで地上人類が知ることのなかった最前線の情報を地上世界に伝えることになりますが、その際、地上人の霊性に見合った内容だけを語ることが許されます。地上人の霊性が至っていない霊的事実については、勝手に語ることはできません。
高級霊の通信には、このようにより高い霊界からのコントロールがなされています。「地上人の霊性にふさわしいかどうか」という厳格な条件をクリヤーしたものだけが、地上にもたらされているのです。高級霊界には厳然とした秩序があり、好き勝手な行動をしたり、自由気ままに真理を語ることは許されません。それによって高級霊界の計画は完全な統制のもとで進められ、イエスを中心とする神庁の意志は、末端に至るまで正確に反映されるようになっているのです。
それに対して低級霊の場合は、何の規制もないため、いい加減なことを好き勝手にしゃべっています。この点において、高級霊と低級霊の通信は根本的に違っています。
5.道具意識に徹する謙虚さが見られる
高級霊は、自分が上層の霊界からの指示下にあり、その道具であることを表明します。より高い霊の許可のもとに真理を語らせていただいているという謙虚さが、常に見られます。こうした「道具意識に徹する謙虚さ」は、高級霊に共通する特徴となっています。自己主張して自分を前面に出すというようなことは、決してありません。
高級霊は、自分が上層の霊界の道具であることを誇りとし、心の支えとしています。通信の中に「自分はさらに高い霊の道具として働いているに過ぎない」「自分はイエスの指揮下で働いている」といった内容が述べられている場合は、信頼のおける通信と判断して間違いありません。
それとは逆に、とうとうと自分自身の考えを語り、自己主張するような霊は、低級霊と判断すべきです。徹底して謙虚であること、そして上層の霊界の道具であることの自己表明こそが、高級霊の
6.理性を用いた吟味を重要視している
高級霊は、地上人に対して、通信内容を理性を用いて吟味するように仕向けます。霊界通信の内容を鵜呑みにすることを厳しく戒め、低級霊の通信によって自己を見失うことがないようにとの配慮をします。高級霊は、理性によって正しいと判断したものだけを受け入れるように勧めるのです。
霊性がある一定のレベルにまで至っていない人の場合には、理性の判断に従うことで、高級霊の示す内容を拒否するような結果を招くことがあります。そうした時でも高級霊は、地上人が現時点の霊性のレベルにおいて、理性的に納得できるものだけを受け入れるように仕向けます。今は理解できない内容も、やがて霊的に成長すれば、おのずと理解できるようになることを知っているからです。
このように高級霊は、各自の霊的レベルに見合った真理の理解を尊重し、自然で無理のない霊的成長のプロセスを歩ませようとします。「納得できなくても自分を信じよ」と頭ごなしに命令するのは、低級霊の特徴なのです。どこまでも高級霊は、地上人の「理性的判断」と「自発性」を重要視し、これを最大限にまで尊重します。
7.まじめな質問に対しては、誠心誠意で答える
高級霊は、地上人の不まじめな質問、ふざけ半分の質問、あるいは単なる好奇心レベルの質問に対しては、まともに答えることはありません。質問者の心の動機を見抜いて相手にしません。それとは反対に、まじめな質問に対しては、たとえそれが未熟なレベルのものであっても、常に誠心誠意を尽くして答えようとします。特に霊的成長に係わるまじめな質問を歓迎し、これを決して無視するようなことはありません。もちろん高級霊にも答えられないことはありますが、その場合は、「自分には分からない」とはっきり言います。また地上人に語ってはならないことについては、その理由を誠意をもって説明します。
高級霊はどのような難しい質問・批判的な質問を投げかけられても、決して怒るようなことはありません。低級霊を見破る方法の一つは、相手に霊的真理についての難解な質問――例えば類魂や再生についての質問をしてみることです。もし、その答えに霊的真理との食い違いが見られたら、その点を詰問するのです。低級霊ならば、やがて苛立ち、そのうちに怒り出すようになります。
8.地上人が理解しやすいように、常にシンプルで分かりやすい話し方をする
高級霊は、常に可能な限りシンプルで分かりやすい説明を心がけます。高級霊の通信には、解釈に苦しむような
9.地上人の不安をかき立てるようなことは一切言わない。安心とリラックスを与えようとする
高級霊は、予言じみたことを大袈裟に語って、地上人に不安を抱かせるようなことは一切しません。聞く者に混乱を引き起こしたり、動揺を与えるだけの馬鹿げた未来予知や占星術を繰り出すのは、低級霊の得意とするところです。
高級霊はいつも、地上人が混乱したり余分な心配をしないように最大限の配慮をします。高級霊は、地上人にとっての最大の敵は不安感や取り越し苦労であることを強調し、常に神の導きを信頼し、リラックスした姿勢で人生を歩むように仕向けます。低級霊が不安と恐れを植え付けようとするのに対し、高級霊はいつも、「安心」と「リラックス」を与えようとするのです。
10.霊性・人格性の優れた「専属霊媒」がいる
高級霊の霊界通信は、長い期間をかけて育てた専属の霊媒を通じて送られてきます。高級霊になればなるほど、地上的要素がなくなり、物質世界との接触そのものが困難になります。そのために大変な時間を費やして、媒介の役目を果たす専属霊媒を育て上げることが必要となります。こうした
霊性の低い霊能者を通じて、高級霊が通信を送ってくることはありません。高級霊の通信は、霊性・人格性ともに優れた霊媒によってのみ送られてきます。したがって霊媒の人格性や生活態度を見れば、通信霊の霊的レベルを知ることができます。(『不滅の真理』84頁参考)
また高級霊は――「特定の専属霊媒以外には通信を送らない」「その霊媒が死んだ後は、別の霊媒を通じて現れることはない」という表明をするのが普通です。この言葉には、専属霊媒を養成することの大変さが、よく示されています。ですから専属霊媒の死後、同じ高級霊を名乗る別の霊界通信が現れるとするなら、それはすべて偽物ということになります。地上人の求めに応じて、次々と複数の霊を降ろすような霊媒を通じて、高級霊が通信を送ってくることは滅多にありません。
11.霊媒の潜在意識の混入がない
霊媒を介しての通信では、大なり小なり霊媒の影響を受けることは避けられません。霊媒の身体とエネルギーを使い、また霊媒の潜在意識にある単語と発声器官を用いること自体が、すでに霊媒の影響下にあることを意味しています。
しかし優れた霊界通信では、霊媒の言葉(単語・表現)と発声器官は用いますが、思想はすべて通信霊自身のものとなっています。シルバーバーチは自ら――「今では100%自分の考えを、この霊媒を通じて表現することができます」と言っていますが、これは実は「霊言霊媒現象」としては、まさに奇跡的なことなのです。こうした特別な状況を実現するために、長い期間をかけて「専属霊媒」を育て上げてきたのです。
さて、地上の霊媒(チャネラー)の潜在意識の中に、霊媒自身の強烈な主張や意見が内在していると、それがトランス状況下では、自動的に発現されるようになります。そうなると通信霊は、霊媒の潜在意識を十分に用いることが困難になります。そこで通信霊はとりあえず、それらの意見・主張を吐き出させ、潜在意識を使いやすい状態にもっていきます。こうした一連の操作によって吐き出された霊媒の意見は、外部の人にはまるで霊界からの通信のように映るのです。霊媒が知識欲旺盛でいろいろな本を読み漁っているような場合には、特にそうした傾向が強くなります。言うまでもなく霊媒を通して語られる内容は、霊界からの通信ではありません。
私達が霊界通信に触れるときには、通信内容に、どの程度まで霊媒(チャネラー)の潜在意識が混入しているかをチェックしなければなりません。アメリカのチャネリングを見ると、あまりにも霊媒の潜在意識内の知識が混入していることが分かります。時には(ex.バシャールなど)、通信内容の大半が霊媒の知識に他ならないといったものも見受けられます。
少し注意すれば、わざわざ霊界通信でなくともその程度の情報なら、あちらこちらに出回っている本から入手できるということに気がつくはずです。ところが困ったことに、潜在意識の関与を見抜くことができない地上人は、それを進化した宇宙人や霊からの通信のように思い込んでしまうのです。
また低級霊とのコンタクトを安易に許してしまうような程度の悪い霊媒(チャネラー)の場合には、低級霊が意識的に霊媒の潜在意識に内在する低俗な思想を利用することになります。そして、いい加減なストーリーをつくり出し、通信として語るのです。この時、霊に利用される霊媒は、自分自身の潜在意識が悪用されていることには全く気がつかないのが普通です。そのため霊媒自身も、それを本当の霊界通信と錯覚してしまうことになるのです。
12.通信霊が、スピリチュアリズムの指導的立場にある
通信霊が高級霊である場合には、必ずスピリチュアリズムにおける指導者的な立場に立っています。霊的真理を地上世界にもたらすという使命を果たすために、一群の霊団を率いて任務に当たっています。
地上世界に霊的真理を示すというスピリチュアリズムの最も重要な役割は、特別な立場にある高級霊においてのみ許されることです。したがって通信霊が、「スピリチュアリズムの中で責任的立場・指導的立場に立っている」ということが、高級霊であるかどうかを判断する一つの目安となります。霊界のヒエラルキーにおける自らの立場を表明することは、高級霊以外には許されていません。デタラメばかり言っている低級霊も、スピリチュアリズムに関係する霊的立場を偽ることはできないのです。神の遠大な計画について語り、その様子を地上に伝えることが許されるのは、ごく一部の高級霊においてだけです。特別な指導的立場に立ってこそ、霊界の大事業の全体について語る資格が与えられているのです。
霊界のヒエラルキーでのポジションは、その霊の霊格によって自動的に決定されます。霊界では“霊格”という魂の成長レベルが、上下の位置を決定します。ですからスピリチュアリズムの大プロジェクトにおいて指導的立場が与えられているということは、その霊の霊的高さをそのまま示していることになります。特に、シルバーバーチ霊やインペレーター霊のように、年に2度、神庁で開かれる審議会に参加する資格が与えられているということは、高級霊の中においても、さらなる高級霊であることを意味しています。
スピリチュアリズムは、全霊界をあげて進められている大プロジェクトであり、すべての高級霊は一人の例外もなく、そのために働いています。スピリチュアリズムに係わりのない高級霊は存在しないのです。もしある霊が、スピリチュアリズムとは無関係であるかのような発言をするならば、その霊は低級霊であることを意味しています。アメリカのチャネリングには、イエスを中心とする霊界の高級霊の組織について言及しているものはほとんどありません。その理由はそれらの通信霊が、スピリチュアリズムについて語る資格を持っていないからなのです。それを語ることが許されるほどの高級霊ではないということなのです。
自ら高級霊のような振る舞いをする霊に対しては、スピリチュアリズムについての見解と、その中における使命を問いただすのがよいでしょう。それは低級霊にとっては最もいやな質問です。たとえ末端であってもスピリチュアリズムのために働いている霊ならば、そうした質問には、正しく答えなければならない義務があります。
また“バシャール”のように、地球全体の霊的進化に責任を持っているスピリチュアリズムの存在に触れることなく、“宇宙連合”という組織があって、それが地球へ働きかけをしているかのような言い方をするチャネリングがあります。こうした霊界でのスピリチュアリズムの動きを無視したチャネリングなどは、低級霊の悪質な通信、あるいはチャネラー自身のフィクションと判断して間違いありません。
13.神と摂理だけを、信仰の対象としている
高級霊は、特定の人物や霊に対する崇拝を促すようなことは絶対にありません。神と神の摂理・法則に対する以外の信仰や服従は決して勧めません。シルバーバーチは霊界あげてのスピリチュアリズム・プロジェクトの司令官がイエスであることを明らかにし、「イエスに会うことが最大の喜びである」と述べています。しかし、そのシルバーバーチ自身が、「イエスを信仰の対象にしてはならない」と厳しく戒めています。崇拝の念は“神”にのみ向けるべきであり、イエスではないと強調しています。
そうしたシルバーバーチの姿勢と比べ、対照的なのが低級霊です。自分自身がさも神になったかのごとく尊大に振る舞い、自分を崇拝せよと言わんばかりの傲慢な態度をとり続けます。
それに輪をかけて悪質なのが、幸福の科学などの新新宗教に見られる、ニセの霊界通信を意図的につくり上げ、教祖のカリスマ確立や権威づけに利用しようとするやり方です。この場合は、単なる低級霊のイタズラとは比較にならない大きな霊的犯罪を犯していることになります。
真の高級霊界通信に値するものは何か?
以上1~13まで、高級霊の霊界通信に共通する内容を見てきました。現在の地球上でこうしたすべての条件を完璧に満たしている霊界通信は――『シルバーバーチの霊訓』とインペレーター霊による『霊訓』を除いてはありません。『霊の書』は、厳密な意味ではシルバーバーチやインペレーターの通信ほどには条件を満たしておらず、完璧性の点で少々問題があります。
また、これら「三大霊訓」ほど質的に高いものではありませんが、良質の霊界通信として――『ジュリアの音信』『ブルーアイランド』、そして『マイヤースからの通信』あるいは『セス』などの良質なチャネリングをあげることができます。「三大霊訓」と比べると内容的には格段の差がありますが、霊的世界を人類に知らせる上で大きな役割を果たしており、その意味で、やはり人類にとっての福音であると言えます。
霊界通信のレベルに対する判別力を、身につけましょう
以上述べた1~13の項目と照らし合わせることによって、世間に出回っている霊界通信や宗教教義の霊的レベルを、的確に判断することができるようになります。霊的レベルの判定は、自らがより高い霊的な判断基準を持つことによってのみ可能となります。霊的に高い視点を持ってこそ、それ以下のものを、正確に見極めることができるようになるのです。
さて、私達がスピリチュアリズムに導かれ、運よく最高レベルの霊界通信に出会えたということは、他の霊界通信や宗教教義に対する明確な判別力を持ったことを意味しています。地上世界における最も正確な判断基準を持ったということです。世間一般の人々を騙すニセ霊能者やニセ霊界通信に対して、それを鋭く見抜く鑑識力を身につけたということです。
霊的真理を手にした私達スピリチュアリストの使命は、真理と照らし合わせることによって、偽物や不正が横行できないように監視していくことなのです。
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